きし内科クリニック|市川市、本八幡|呼吸器科、アレルギー科、内科、小児科

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2018年8月号(第31号)【 夏~秋は「ダニアレルギー」に注意しましょう 】

【 夏~秋は「ダニアレルギー」に注意しましょう 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第31号を発行いたしました。
本号では、「ダニアレルギー」のお話を掲載いたします。

「ダニアレルギー」は、本邦のアレルギーの原因において「スギ花粉症」の次に多いという調査結果が出ています。ダニアレルギーによって引き起こされる主な疾患に、「気管支ぜんそく」「アレルギー性鼻炎」「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性結膜炎」があります。アレルギーの原因となるダニの死骸や糞を吸い込んだり、皮膚や目に付着することで引き起こされます。
特に「小児ぜんそく」の原因の多くは、ダニアレルギーが占めているといわれています。「大人のぜんそく」の原因は、ダニアレルギーの他に、「季節の変わり目」「疲労・ストレス」「妊娠・出産」などの割合もより多くなっているのが特徴です。また「通年性アレルギー性鼻炎」の原因の多くも、ダニアレルギーが占めています。

「ダニアレルギー」の原因は、「ヤケヒョウヒダニ」と「コナヒョウヒダニ」の2種類のダニになります。
ちなみに、「ハウスダストアレルギー」の原因は、「室内のほこり」です。室内のほこりには、ダニ、ペットのフケ、ゴキブリ・ガなどの昆虫、カビなどが含まれていますが、室内のほこりの中でも主なアレルギーの原因はダニであるといわれています。そのため、ハウスダストアレルギーの方も、ダニへの対策が非常に重要になります。

ダニは夏にどんどん増殖し、秋にはダニの死骸や糞が最も多くなり、ハウスダストの主成分となります。吸い込むのは生きているダニではなくダニの死骸や糞のため、ダニアレルギーはダニが活発に活動する夏よりも、糞や死骸が舞う秋によりひどくなるといわれています。
小児ぜんそくの原因の多くはダニが占めることが分かっています。また季節の変わり目による気温・気圧・湿度の変化などもぜんそくの悪化因子になるため、小児ぜんそくは秋に悪化することが多いので注意が必要です。

夏~秋にかけて悪化するダニアレルギーの対策は、ダニが増え始める梅雨の時期から始めることが重要です。家の中の掃除も重要ですが、寝室の布団の掃除が特に重要であるといわれています。1日のうち約3分の1もの時間、布団に顔を付けて寝ているためです。
布団の丸洗い洗濯や、毎週2回程度の布団掃除機をかけることが重要です。また布団乾燥機もダニを死滅させるのに有効です。布団乾燥機を使用した後は掃除機でダニの死骸を吸い取りましょう。布団の天日干しは、生きているダニは布団の内部に潜り込んでしまうため、完全にはダニを死滅させることは出来ないといわれています。また、ダニアレルギーの他に花粉症がある方は、布団に花粉を付けて室内に持ち込んでしまうため、花粉症が悪化してしまうこともあるので注意が必要です。布団の天日干しをした後は、掃除機でダニの死骸や付着した花粉を吸い取るようにすると効果的です。また、防ダニ機能やアレルギー対策を施した布団を使用することも効果的です。

大掃除の後や、布団に入った後に咳が止まらなくなる方は、ダニアレルギーの可能性があります。ダニアレルギーによる「アレルギー性鼻炎」には、舌下免疫療法を行うことも可能です。ダニアレルギーの症状でお困りの方は、是非お気軽に当院にご相談ください。
 

2018-07-30 10:22:08

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2018年7月号(第30号)【 「肺炎球菌ワクチン」 で肺炎予防を行いましょう 】

【「肺炎球菌ワクチン」 で肺炎予防を行いましょう】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第30号を発行いたしました。
本号では「肺炎球菌ワクチン」のお話を掲載いたします。

高齢化社会という言葉が近年話題になっています。
総務省が発表した2016年の推計人口は、65歳以上の高齢者の人口は3514万人となり、総人口に占める割合は27.7%と過去最高を更新し、日本の人口の4人に1人が高齢者となりました。
国際連合人口部による報告では、2015年の日本人の平均年齢は46.5歳で、世界第1位となっています。高齢化社会を迎えるにつれて、近年日本人の肺炎による死亡数は増加し、平成23年からは「がん」「心疾患」に次いで「肺炎」による死亡者数が「脳血管疾患」を抜いて第3位になっています。現在は、「肺炎」「がん」「心疾患」「脳血管疾患」が、日本の4大死因となっているわけです。

高齢化社会を迎えるとなぜ肺炎が増加するのでしょうか。第一の原因は、高齢になると免疫力が落ちるため、細菌に対する抵抗力が低下して肺炎にかかりやすくなるためです。第二の原因は、高齢になると飲み込む機能が衰え、口の中の細菌が食べ物や唾液とともに気管や肺の中に入りやすくなってしまうためです。口の中の細菌が食べ物や唾液とともに気管や肺の中に入ることを「誤嚥」といい、それにより引き起こされた肺炎を「誤嚥性肺炎」といいます。

以上の理由で65歳以上の方は肺炎を予防することが大切です。肺炎は、気管や肺の中に細菌やウイルスが侵入して引き起こされます。肺炎を引き起こす菌(起炎菌)は多数ありますが、その中で最も頻度が高い起炎菌が「肺炎球菌」です。その他の起炎菌で主なものに、「インフルエンザ菌」「モラクセラ菌」「マイコプラズマ菌」などがあります。また、基礎疾患に「慢性肺疾患」「ぜんそく」「慢性心疾患」「糖尿病」をお持ちの方は、肺炎の罹患率が有意に上昇することが分かっています(日本呼吸器学会 成人肺炎診療ガイドライン2017による報告)。

肺炎球菌ワクチンを接種すると、肺炎球菌性肺炎に罹患する割合や、重症化する割合が低下することが分かっています。
肺炎球菌ワクチンは2種類あります。「13価肺炎球菌ワクチン」と、「23価肺炎球菌ワクチン」です。
小児定期予防接種の肺炎球菌ワクチンが「13価肺炎球菌ワクチン」、高齢者の定期予防接種(65・70・75・80・85・90・95・100歳になる年齢の年に1回のみ公費助成:市川市2018年7月現在)の肺炎球菌ワクチンが「23価肺炎球菌ワクチン」です。
公費助成の年以外は自由診療による接種になりますが、65歳以上の方は、「13価肺炎球菌ワクチン」と「23価肺炎球菌ワクチン」を1年程度の間隔をあけてそれぞれ1回ずつ接種すると、肺炎予防効果がさらに高まることが分かっています。

肺炎球菌ワクチン接種を希望の方は、ぜひ当院にご相談ください。
(注)当院での自由診療による肺炎球菌ワクチン接種の価格(2018年6月現在)は、「13価肺炎球菌ワクチン」が税込11,000円、「23価肺炎球菌ワクチン」が税込7,560円となります。それぞれ予防接種として1回の注射を行い終了となります。最も頻度の高い副作用として接種部位の腫れや痛みが挙げられます。その他ご不明な点はお気軽に当院にご相談ください。
 

2018-06-29 09:02:00

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2018年6月号(第29号)【梅雨の時季の咳「咳ぜんそく」 】

【梅雨の時季の咳「咳ぜんそく」 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第29号を発行いたしました。
本号では昨年に引き続き、梅雨の季節の咳「咳ぜんそく」のお話を掲載いたします。

梅雨の季節になりました。毎年梅雨の季節に咳がながびいて困っている方はいっらっしゃいませんか。
風邪薬を内服したのに、咳だけが長く続いておさまらない方はいらっしゃいませんか。
梅雨の時期や、秋の台風の時期など、季節の変わり目の咳でお困りの方は、「咳ぜんそく」かもしれません。
「気管支ぜんそく」とは、様々な原因で気管(空気の通り道)に炎症が起こり、長く続く病気です。
つまり、「気管支ぜんそく」」=「気管支炎が長く続き、なかなか治らない病態。」と言い換えることが出来ます。
主な症状は、息苦しさ、咳、痰、のどや胸の違和感・いがいが感、鼻水、鼻づまりなどになります。
「気管支ぜんそく」の中で、息苦しさを伴わず、咳を主な症状とするものを、「咳ぜんそく」といいます。

「気管支ぜんそく」「咳ぜんそく」を引き起こす原因は、以下のように大きく5つに分けられます。
①気候の変化(気温、湿度、気圧の変化などが、気管を刺激するため。)
②アレルギー・刺激物質の吸入(ほこり、花粉、カビ、喫煙、香水などが、気管を刺激するため。)
③疲労、精神的ストレス(心を支配する自律神経が気管に通じ、様々な刺激を受けやすくなるため。)
④風邪(風邪のウイルスや菌が気管に炎症が起こし、気管の粘膜が刺激を受けやすくなるため。)
⑤妊娠・出産(妊娠による体のホルモン環境の変化や、育児などによる生活環境の急激な変化が要因。)

6月の梅雨の時期は、以下のように咳ぜんそくを引き起こしやすい要因がそろっています。
①気温・気圧・湿度の変化が大きい。
②アレルギー物質である「ダニ」「カビ」が発生しやすい(湿度が高いため)。
③イネ科の花粉「カモガヤ」「ネズミホソムギ」が、江戸川の河川敷などから多く飛散する。
④夏かぜ「アデノウイルス」「エンテロウイルス」の流行。

ぜんそくによる咳の場合は、特に以下の条件でひどくなることが多いといわれています。
①夜寝るとき、朝起きたとき。
②お風呂あがり、ラーメンを食べるとき、電車に乗るときなど、急激に気温が変化するとき。
③しゃべるとき、歌うとき。

長引く咳、止まらない咳でお困りの方は、ぜひ当院にご相談下さい。
 

2018-05-24 23:27:00

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2018年5月号(第28号)【 ゴーデンウイークを過ぎたら 「イネ科の花粉症」】

【ゴーデンウイークを過ぎたら「イネ科の花粉症」】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。
2018年4月18日に開院2周年を無事に迎えることが出来ました。引き続き微力ながら地域医療に貢献していきたいと思っております。皆様のご指導ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
きし内科クリニック通信 第28号では、イネ科の花粉症のお話を掲載いたします。

スギ・ヒノキ花粉症は、一般的にはゴールデンウイークごろまで続くことが多いです。
クリニック通信14号(2017年3月号)でもお伝えいたしましたが、私もひどいスギ・ヒノキ花粉症であるため、毎年1月半ばから5月の半ばまで花粉症の薬を内服しています。
しかし、ゴールデンウイークが明けてもいつまでも花粉症の症状が続いている方はいないでしょうか。その場合はイネ科の花粉症の可能性があります。イネ科の花粉の飛散がゴールデンウイーク明けから始まるためです。

江戸川の河川敷に多くのイネ科の植物が植生しています。江戸川の堤防の植生は、最初の築堤時においては「ノシバ」が植栽されていました。その後の植物の遷移や、周辺からの様々な植物の侵入により、現在の市川市周辺の江戸川堤防では、イネ科の「ネズミホソムギ」を中心とする寒地型の外来牧草類が広く分布しています。

「ネズミホソムギ」(鼠細麦:イネ科ネズミムギ属)は、ネズミムギとホソムギの中間型の帰化植物で、別名を「イタリアンライグラス」といいます。緑化や飼料用に栽培される一年草または越年草で、丈は40-70cmになります。
「ネズミホソムギ」の花粉の飛散時期は5月中旬~8月上旬(ピークは5月中旬~6月下旬)になります。

その他の花粉症を引き起こすイネ科の植物に、「カモガヤ」「オオアワガエリ」があります。カモガヤの別名を「オーチャードグラス」、オオアワガエリの別名を「チモシー」といいます。ともに飼料用(主に採草用)として最も広く利用され、沖縄を除く全国で栽培されています。花粉の飛散時期は5月~8月になります。空き地・道端・畑の周辺などに、ほぼ日本全域に生息しています。

イネ科の花粉はスギ花粉のように広範囲に飛散しません。スギ花粉は10km以上飛散する一方、イネ科の花粉は多くて200m程度しか飛散しません。江戸川の河川敷を散歩すると花粉症の症状が悪くなる人は、イネ科の「ネズミホソムギ」の花粉症の可能性が高いと考えます。

イネ科の花粉症の確定診断は、血液検査で行うことが出来ます。血液検査が難しい小学校低学年以下のお子様には、指先から少量の血液を採取するだけで簡易的な花粉症の診断を行うことも可能です。

また、当院ではゴールデンウイーク明けより、「スギ花粉症舌下免疫療法」の新規治療受付を開始いたします。

ゴールデンウイークを明けても花粉症の症状が続く方や、スギ花粉症舌下免疫療法をご希望の方は、当院にお気軽にご相談ください。

2018-04-27 10:27:10

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2018年4月号(第27号)【 スギ花粉症以外の春の花粉症】

【スギ花粉症以外の春の花粉症】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第27号を発行いたしました。
本号では、「スギ花粉症以外の春の花粉症」のお話を掲載いたします。

クリニック通信14号(2017年3月号)でもお伝えいたしましたが、私もひどいスギ・ヒノキ花粉症であるため、毎年1月半ばから5月半ばまで花粉症の薬を内服しています。花粉症の薬を内服しないと、夜中に咳が止まらず、目が真っ赤に腫れ、一日中鼻をかんでいなくてはいけなくなってしまいます。

スギ花粉による目や鼻を中心としたアレルギー性の炎症を「スギ花粉症」といいます。日本気象協会のデータによると、今年のスギ花粉の飛散量は昨年を上回っているようです。実際去年よりも明らかに花粉症の症状がひどくなった方や、今年に初めて花粉症になった方が多い印象を受けています。
関東地方のスギ花粉飛散量のピークは3月上旬から4月上旬までとのことです。なので純粋にスギ花粉症のみの方は、4月の中旬ごろには花粉症の症状がおさまることになります。
しかし、スギ花粉症の方の多くはヒノキ花粉症も合併し、最近は「スギ・ヒノキ花粉症」とも称されています。スギはヒノキ科の植物のため、スギ花粉とヒノキ花粉のアレルギーを起こす部位が似ているためです。日本気象協会のデータによると、関東地方のヒノキ花粉飛散量のピークは4月上旬~4月下旬までとのことですので、スギ・ヒノキ花粉症はゴールデンウイークごろまで続くことになります。

その他にも春の花粉症の症状を悪化させる因子があります。
「ハンノキ花粉症」カバノキ科ハンノキ属の植物で、日本全土に分布している落葉高木です。湧水地や湿地に自生しています。花粉の飛散開始時期は1月~4月とスギ花粉より早く、1月から花粉症の症状がみられる方はハンノキ花粉症の可能性があります。
「オオバヤシャブシ花粉症」カバノキ科ハンノキ属の植物で、関東以西から紀伊半島までの太平洋沿岸地域に分布している落葉低木です。花粉飛散時期は3月~4月になります。
「コナラ花粉症」北海道、本州、四国、九州の雑木林に自生する落葉高木です。ドングリのなる樹木で有名で、花粉の飛散時期は4月~5月になります。
「シラカンバ花粉症」カバノキ科シラカンバ属の植物で、北海道、本州中部以北に分布している落葉高木です。一般的に「白樺(シラカバ)」と呼ばれており、4月~6月に花粉が飛散します。
「ハウスダスト(ほこり)」春の花粉症だと思っている方の中には、実際はスギ花粉症ではなくハウスダストアレルギーの方も存在しています。春は強風でほこりが舞う日が多く、また中国から4月をピークに、2月~5月までの間に黄砂が飛んでくることも原因の一つと考えられます。
「イネ科花粉症」イネ科の花粉の飛散は5月から8月頃までです。イネ科花粉症の代表格は、イネ科カモガヤ属の「カモガヤ」、イネ科アワガエリ属の「オオアワガエリ」ですが、江戸川の河川敷に多く自生しているは、イネ科ドクムギ属の「ネズミホソムギ」になります。ゴールデンウイークを過ぎても花粉症の症状が続く方は、イネ科の花粉症を合併している可能性があります。

スギ花粉の飛散が終わる5月中旬より「スギ花粉症舌下免疫療法」の新規処方を開始いたします。
スギ花粉症でお困りの方は、是非当院にお気軽にご相談ください。

2018-03-26 10:02:00

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2018年3月号(第26号)【 「スギ花粉」 が飛び始めました】

【 「スギ花粉」 が飛び始めました。】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第26号を発行いたしました。
本号では、「スギ花粉症のお話」を掲載いたします。

穏やかな春がやってきました。でもスギ花粉症の方にとってはつらい季節でもあります。
クリニック通信14号(2017年3月号)でもお伝えいたしましたが、私もひどいスギ・ヒノキ花粉症であるため、毎年1月半ばから5月半ばまで花粉症の薬を内服しています。花粉症の薬を内服しないと、夜中に咳が止まらず、目が真っ赤に腫れ、一日中鼻をかんでいなくてはいけなくなってしまいます。

スギ花粉によるアレルギー性の炎症をスギ花粉症といいます。日本気象協会のデータによると、今年の市川市のスギ花粉の飛散開始日は2月10日前後で、スギ花粉の飛散量は昨年を上回る見込みだそうです。スギ花粉症の方の多くはヒノキ花粉症も合併し、最近は「スギ・ヒノキ花粉症」とも称されています。スギはヒノキ科の植物のため、スギ花粉とヒノキ花粉のアレルギーを起こす部位が似ているためです。スギ・ヒノキ花粉の飛散時期は、1月下旬~5月下旬ごろになるため、スギ・ヒノキ花粉症はゴールデンウイーク明けごろまで続くことが多くなります。

スギ花粉が付着してアレルギー性の炎症を起こす部位は、鼻と目が多いのですが、気管支や皮膚に炎症も起こすこともあります。鼻にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性鼻炎、目にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性結膜炎、気管支にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性気管支炎、皮膚にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性皮膚炎といいます。
スギ花粉による「アレルギー性鼻炎」「アレルギー性結膜炎」「アレルギー性気管支炎」「アレルギー性皮膚炎」の全てを総称して、スギ花粉症というのです。

スギ花粉症の症状を、以下に示します。
【アレルギー性鼻炎】 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、鼻のむずむず感、頭重感、前頭部痛
【アレルギー性結膜炎】 目のかゆみ、充血、目のまわりの腫れ
【アレルギー性皮膚炎】 皮膚のかゆみ、赤み
【アレルギー性気管支炎】咳、痰、喉のいがいが感
スギ花粉症の症状で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみは有名ですが、いったん出始めると止まらなくなる咳(特に夜中に多い)や、皮膚のかゆみも花粉症の症状の可能性があるので注意が必要です。
風邪の症状とも似ていますが、目のかゆみを伴う場合や2週間以上症状が続く場合は、風邪ではなく花粉症を疑います。

花粉症の治療は、内服薬、点鼻薬、点眼薬などで行います。従来の花粉症治療薬は眠気を催すものが多かったのですが、眠くなりにくくある程度の効果が期待できる薬も開発されています。

スギ花粉の飛散が終わる5月中旬より「スギ花粉症舌下免疫療法」を合わせて行うことも可能です。
スギ花粉症でお困りの方は、是非当院にお気軽にご相談ください。

2018-02-26 10:59:31

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2018年2月号(第25号)【 「インフルエンザ」 が流行しています 】

【 「インフルエンザ」 が流行しています 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第25号を発行いたしました。
本号では、「インフルエンザ」のお話を掲載いたします。

「インフルエンザ」が流行しています。
今年のインフルエンザは、A型、B型ともにほぼ同時に流行しているのが特徴です。(昨年の流行の大多数はA型であり、B型はほとんど流行していませんでした。)
国立感染症研究所の報告によると、国内のインフルエンザウイルスの検出状況は、2018年1月の時点ではA型(H1N1pdm)と、B型(山形系統)の流行が多くを占めていました。昨年流行したインフルエンザの大多数を占めたA型(H3N2)とは異なるのが特徴です。
インフルエンザワクチンの効果の面では、今年のワクチンはA型(H1N1pdm)と、B型(山形系統)に対しての有効性はかなり期待できると考えられています。(一方、A型(H3N2)に対する効果は弱くなってきていると考えられています。)なので今年は特に、ワクチンを接種した方はインフルエンザに罹患する可能性は低くなりますし、インフルエンザに罹患したとしてもインフルエンザ治療薬(イナビル、タミフル、リレンザ、麻黄湯など)を速やかに服用すれば、重症化をかなりの面で予防できるとのではないかと考えています。

インフルエンザウイルスは、直径100nm(1mmの100万分の1)の小さな病原体で、A型、B型、C型の3つの型に分けられます。このうちA型とB型が大流行を起こします。
A型またはB型インフルエンザウイルスの感染を受けてから1~3日間の潜伏期間を経て、(38℃以上の)高熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然現われます。

感染経路は主に飛沫(ひまつ)感染です。インフルエンザウイルスに感染している患者の唾液から感染を起こします。咳やくしゃみで、他人の喉や鼻の粘膜にインフルエンザウイルスが付着・侵入することで感染が広がります。唾液がついた手などから接触感染を起こすこともあります。また、発熱前の潜伏期間中にも感染を起こします。

診断はインフルエンザウイルスの迅速診断キットを用いて行います。
通常の迅速診断キットが陽性になるのは、発熱してから一晩(12~18時間)を経過してからになりますが、当院では、発熱してから約3時間で診断できる精密測定キット(富士ドライケム IMMUNO AG1)も導入しております。

家族間の流行を防ぐためにも、マスク、手洗い、うがいで感染予防を行いましょう。突然の、高熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛・関節痛の症状がみられた場合は、当院にご相談ください。

2018-01-24 10:25:33

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2018年1月号(第24号)【 下痢、嘔吐を認めたら、「ウイルス性胃腸炎」かもしれません 】

【 下痢、嘔吐を認めたら、「ウイルス性胃腸炎」かもしれません 】

明けましておめでとうございます。きし内科クリニック院長の岸 雅人です。
2016年4月に開院いたしました当院も、おかげさまで3周年目を迎えることが出来ました。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
きし内科クリニック通信 第24号を発行いたしました。本号では、「ウイルス性胃腸炎」のお話を掲載いたします。

「ウイルス性胃腸炎」が流行っています。別名「おなかの風邪」「胃腸風邪」ともいわれます。
下痢、嘔吐、腹痛、発熱が主な症状です。この中の症状の全てを認める場合もあれば、下痢のみ、嘔吐のみなど、いずれか1つの症状しか認めない場合もあります。
お腹(胃腸)にウイルスが感染することで発症するため、一般的には、喉の痛み、鼻水、咳などの風邪症状(上気道症状)を認めないのが特徴ですが、胃腸(お腹)と上気道(喉や鼻)の両方に感染するウイルス(アデノウイルスなど)の場合、おなかの症状と、喉や鼻の症状を合併する場合もあります。

ウイルス性胃腸炎を起こすウイルスで代表的なものに、ノロウイルスロタウイルスがあります。
◎ ノロウイルス(流行期間:11月~1月)
生ガキや二枚貝、生のサラダなど、食べ物や飲料水から感染します。成人のウイルス性腸炎の多くを占めます。24~48時間の潜伏期間を経て、激しい下痢や嘔吐、発熱を認めます。迅速検査の保険適応は、3歳未満と65歳以上のみとなります。
◎ ロタウイルス(流行期間:1月~4月)
乳幼児が罹患する代表的な胃腸炎です。5歳までにほとんどの子供が一回はかかります。米のとぎ汁のような白っぽい下痢便が出続けます。2~4日間の潜伏期間を経て、嘔吐と下痢を認めます。熱は出る場合とでない場合があります。下痢は1週間ほど続くため重症化しやすいため注意が必要です。症状が強い乳幼児には、迅速検査で診断を行います。生後15週までにロタワクチンを接種することで重症化が予防できます。

ウイルス性胃腸炎に感染して、下痢、嘔吐を認めるのは、体内からウイルスを排出しようとする体の自然な働きです。おなか(胃腸)に感染したウイルスが、全て便とともに排泄され、その間に十分な水分を摂取することが出来れば、一般的には自然に治癒します。つまり、①(下痢でもよいので)きちんと便が出ること。②水分がとれること。以上の2点を満たせば、胃腸炎は自然に治癒しますし、そうでなければ重症化する危険があります。特に乳幼児の場合、水分が取れずに脱水症状を起こすと重症化しますので注意が必要です。

治療は、十分な水分摂取と、吐き気止め、整腸剤の内服です。ウイルスが便から排泄しなくなるため、一般的には強い下痢止めは用いません。経口補水液(OS-1など)や、スポーツドリンクを少しずつ何回にも分けて飲むと、吐き気をもよおさないため効果的です。胃腸の粘膜が炎症を起こして弱っているため、食べ物(固形物)は無理にとらずに、おなかがすいたときだけ消化のいいものを少しずつ食べるようにしましょう。

いずれのウイルスも、患者の嘔吐物や便から感染します。胃腸炎が治癒してからも2週間程度は便の中にウイルスが出続けるといわれています。家族間の流行を防ぐためにも、十分な手洗いで感染予防を行いましょう。

突然の嘔吐、下痢、発熱、脱水の症状がみられた場合は、すみやかに当院にご相談ください。

2018-01-05 09:30:00

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2017年12月号(第23号)【 「ヒートショック」にご注意を 】

【 「ヒートショック」にご注意を 】

きし内科クリニック院長の岸雅人です。きし内科クリニック通信第23号を発行いたしました。
本号では「ヒートショック」のお話を掲載いたします。

年の瀬も押し迫り、めっきり寒い日が続いております。
最近「ヒートショック」という言葉をよく耳にするようになりました。恥ずかしながら、私は「ヒートショック」という言葉の意味を知らずに過ごしておりました。某アパレルメーカーの「ヒートテック(保湿性に優れる下着)」の親戚か?という程度の認識でした。

今回は「ヒートショック」についてお話し致します。
「ヒートショック」とは、小学館のデジタル大辞泉で、以下のように定義されています。
温度の急変で体がダメージを受けること。冷凍倉庫で作業した後、急に真夏の炎天下に出たときや、暖房の効いた部屋から寒い廊下に出たときなどに起こる。脈拍や血圧が上昇して、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす要因となりうる。

とくに入浴時に注意が必要です。暖かい居間から寒い脱衣所への移動。寒い脱衣所から浴室への移動、熱い湯船への移動の際に、急激な温度の変化が短期間のうちに起こります。その際、血圧の急激な上昇や下降が起こります。これを「ヒートショック」といいます。
急激に血圧が上昇すると、脳卒中、心臓病の原因になります。また、急激に血圧が低下すると、めまい、貧血症状、転倒を引き起こす原因になります。

入浴中にのぼせたり、意識を失ったりしてヒヤリとした経験はないでしょうか。入浴中の事故は、高齢者や、心臓病、高血圧、糖尿病などの持病を持っている方が多くを占めますが、持病がない普段元気な人でも入浴事故が起こる場合があります。

安全に入浴するために、以下の点に注意が必要です。
① 入浴前に、脱衣所や浴室をあたためましょう。
② 浴槽の温度は熱すぎず、長湯は控えましょう。浴槽から立ち上がる時はゆっくりと。
③ 入浴の前後には、コップ1杯程度の水分を補給しましょう。
③ 飲酒後、食後すぐの入浴は注意しましょう。
④ 高齢の方は、入浴する前に同居者に一声かける習慣をつけましょう。

「ヒートショック」の予防のためには、心臓病や、脳卒中の予防が大切です。心臓病や、脳卒中は、生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病)をお持ちの方、喫煙者、肥満の方に起こる確率が高いといわれています。高血圧、高脂血症、糖尿病などの持病をお持ちの方、禁煙治療を希望の方はお気軽に当院にご相談ください。

2017-11-28 10:47:28

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2017年11月号(第22号)【 「胸部レントゲン検査」 のお話 】

【「胸部レントゲン検査」 のお話】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第22号を発行いたしました。
本号では、「胸部レントゲン検査」のお話を掲載いたします。

胸部レントゲン検査は、胸部X線検査ともいわれています。
ドイツの物理学者、ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン(Wilhelm Conrad Röntgen、1845年3月27日 – 1923年2月10日)が、手に当ててみると骨が透視できる謎の光を発見しました。この謎の光に対し、未知、無限という意味があるXを使ってX線と名付け、1895年に世界に報告しました。この功績により、1901年、レントゲン先生は、第1回ノーベル物理学賞を受賞しています。X線を最初に見つけたレントゲン先生の名前にちなんで、X線をレントゲンと言いうようになりました。

胸部レントゲン検査で分かる病気は、一般的には肺と心臓の病気です。具体的には以下の通りになります。

  • 「肺がん」の早期発見
  • 「肺炎」の診断(マイコプラズマ肺炎、肺炎球菌性肺炎、誤嚥性肺炎など)
  • 「ぜんそく」、「COPD(慢性閉塞性肺疾患・肺気腫)」の診断の補助
  • その他の肺や心臓の病気の診断(肺結核、非結核性抗酸菌症、間質性肺炎、気胸、心肥大など)

胸部レントゲン検査で異常を見つけた場合、さらに精密検査を行うために胸部CT検査を行う事もあります。
この中でも特に重要なのは、肺炎の診断と、肺がんの早期発見になると思います。

昨年のこの時期に大流行したマイコプラズマ肺炎を診断するためには、この胸部レントゲン検査が重要となります。
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという病原体(ウイルスに近い細菌)によっておこる、主に子どもや若者に多くみられる肺炎です。全体のうち約80%が14歳以下で発症しており、そのピークは小学校低学年となっています。頑固な咳(ひっきりなしに続く咳)、発熱が特徴になります。

日本人のお亡くなりになる原因の第3位が肺炎になっています(第1位はがん、第2位は心臓病)。これは高齢になるとものを飲み込む機能が衰え、食べ物や唾液が口の中の菌とともに気管・肺に入ってしまうことで生じる「誤嚥性肺炎」が主な原因です。

肺がんは、がんでお亡くなりになる部位の第1位を占めています。非喫煙者の肺がんも増えていますので、年に1回は必ず肺がん検診(胸部レントゲン写真を撮影します)を受けましょう。

ちなみにレントゲン検査による被ばくは気になるところだと思います。
Sv(シーベルト:放射線が人間に与える健康影響を評価する値)で被ばく量を比較しますと、
日本人の平均被ばく量は年間1mSv。人間の被ばくの許容量は年間50mSv。飛行機(東京~ニューヨーク)1回の被ばく量は0.2mSv。
胸部レントゲン撮影1回の被ばく量はおおよそ0.05mSvです(当院の胸部レントゲン装置(島津製作所エクシープロ)で撮影した胸部レントゲン撮影1回の被ばく量は現在計測中です)。
以上より、年間数回程度の胸部レントゲン撮影は、健康にほとんど影響がないと考えます。

2017-11-02 10:12:32

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