きし内科クリニック|市川市、本八幡|呼吸器科、アレルギー科、内科、小児科

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きし内科クリニック通信

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2018年6月号(第29号)【梅雨の時季の咳「咳ぜんそく」 】

【梅雨の時季の咳「咳ぜんそく」 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第29号を発行いたしました。
本号では昨年に引き続き、梅雨の季節の咳「咳ぜんそく」のお話を掲載いたします。

梅雨の季節になりました。毎年梅雨の季節に咳がながびいて困っている方はいっらっしゃいませんか。
風邪薬を内服したのに、咳だけが長く続いておさまらない方はいらっしゃいませんか。
梅雨の時期や、秋の台風の時期など、季節の変わり目の咳でお困りの方は、「咳ぜんそく」かもしれません。
「気管支ぜんそく」とは、様々な原因で気管(空気の通り道)に炎症が起こり、長く続く病気です。
つまり、「気管支ぜんそく」」=「気管支炎が長く続き、なかなか治らない病態。」と言い換えることが出来ます。
主な症状は、息苦しさ、咳、痰、のどや胸の違和感・いがいが感、鼻水、鼻づまりなどになります。
「気管支ぜんそく」の中で、息苦しさを伴わず、咳を主な症状とするものを、「咳ぜんそく」といいます。

「気管支ぜんそく」「咳ぜんそく」を引き起こす原因は、以下のように大きく5つに分けられます。
①気候の変化(気温、湿度、気圧の変化などが、気管を刺激するため。)
②アレルギー・刺激物質の吸入(ほこり、花粉、カビ、喫煙、香水などが、気管を刺激するため。)
③疲労、精神的ストレス(心を支配する自律神経が気管に通じ、様々な刺激を受けやすくなるため。)
④風邪(風邪のウイルスや菌が気管に炎症が起こし、気管の粘膜が刺激を受けやすくなるため。)
⑤妊娠・出産(妊娠による体のホルモン環境の変化や、育児などによる生活環境の急激な変化が要因。)

6月の梅雨の時期は、以下のように咳ぜんそくを引き起こしやすい要因がそろっています。
①気温・気圧・湿度の変化が大きい。
②アレルギー物質である「ダニ」「カビ」が発生しやすい(湿度が高いため)。
③イネ科の花粉「カモガヤ」「ネズミホソムギ」が、江戸川の河川敷などから多く飛散する。
④夏かぜ「アデノウイルス」「エンテロウイルス」の流行。

ぜんそくによる咳の場合は、特に以下の条件でひどくなることが多いといわれています。
①夜寝るとき、朝起きたとき。
②お風呂あがり、ラーメンを食べるとき、電車に乗るときなど、急激に気温が変化するとき。
③しゃべるとき、歌うとき。

長引く咳、止まらない咳でお困りの方は、ぜひ当院にご相談下さい。
 

2018-05-24 23:27:00

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2018年5月号(第28号)【 ゴーデンウイークを過ぎたら 「イネ科の花粉症」】

【ゴーデンウイークを過ぎたら「イネ科の花粉症」】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。
2018年4月18日に開院2周年を無事に迎えることが出来ました。引き続き微力ながら地域医療に貢献していきたいと思っております。皆様のご指導ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
きし内科クリニック通信 第28号では、イネ科の花粉症のお話を掲載いたします。

スギ・ヒノキ花粉症は、一般的にはゴールデンウイークごろまで続くことが多いです。
クリニック通信14号(2017年3月号)でもお伝えいたしましたが、私もひどいスギ・ヒノキ花粉症であるため、毎年1月半ばから5月の半ばまで花粉症の薬を内服しています。
しかし、ゴールデンウイークが明けてもいつまでも花粉症の症状が続いている方はいないでしょうか。その場合はイネ科の花粉症の可能性があります。イネ科の花粉の飛散がゴールデンウイーク明けから始まるためです。

江戸川の河川敷に多くのイネ科の植物が植生しています。江戸川の堤防の植生は、最初の築堤時においては「ノシバ」が植栽されていました。その後の植物の遷移や、周辺からの様々な植物の侵入により、現在の市川市周辺の江戸川堤防では、イネ科の「ネズミホソムギ」を中心とする寒地型の外来牧草類が広く分布しています。

「ネズミホソムギ」(鼠細麦:イネ科ネズミムギ属)は、ネズミムギとホソムギの中間型の帰化植物で、別名を「イタリアンライグラス」といいます。緑化や飼料用に栽培される一年草または越年草で、丈は40-70cmになります。
「ネズミホソムギ」の花粉の飛散時期は5月中旬~8月上旬(ピークは5月中旬~6月下旬)になります。

その他の花粉症を引き起こすイネ科の植物に、「カモガヤ」「オオアワガエリ」があります。カモガヤの別名を「オーチャードグラス」、オオアワガエリの別名を「チモシー」といいます。ともに飼料用(主に採草用)として最も広く利用され、沖縄を除く全国で栽培されています。花粉の飛散時期は5月~8月になります。空き地・道端・畑の周辺などに、ほぼ日本全域に生息しています。

イネ科の花粉はスギ花粉のように広範囲に飛散しません。スギ花粉は10km以上飛散する一方、イネ科の花粉は多くて200m程度しか飛散しません。江戸川の河川敷を散歩すると花粉症の症状が悪くなる人は、イネ科の「ネズミホソムギ」の花粉症の可能性が高いと考えます。

イネ科の花粉症の確定診断は、血液検査で行うことが出来ます。血液検査が難しい小学校低学年以下のお子様には、指先から少量の血液を採取するだけで簡易的な花粉症の診断を行うことも可能です。

また、当院ではゴールデンウイーク明けより、「スギ花粉症舌下免疫療法」の新規治療受付を開始いたします。

ゴールデンウイークを明けても花粉症の症状が続く方や、スギ花粉症舌下免疫療法をご希望の方は、当院にお気軽にご相談ください。

2018-04-27 10:27:10

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2018年4月号(第27号)【 スギ花粉症以外の春の花粉症】

【スギ花粉症以外の春の花粉症】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第27号を発行いたしました。
本号では、「スギ花粉症以外の春の花粉症」のお話を掲載いたします。

クリニック通信14号(2017年3月号)でもお伝えいたしましたが、私もひどいスギ・ヒノキ花粉症であるため、毎年1月半ばから5月半ばまで花粉症の薬を内服しています。花粉症の薬を内服しないと、夜中に咳が止まらず、目が真っ赤に腫れ、一日中鼻をかんでいなくてはいけなくなってしまいます。

スギ花粉による目や鼻を中心としたアレルギー性の炎症を「スギ花粉症」といいます。日本気象協会のデータによると、今年のスギ花粉の飛散量は昨年を上回っているようです。実際去年よりも明らかに花粉症の症状がひどくなった方や、今年に初めて花粉症になった方が多い印象を受けています。
関東地方のスギ花粉飛散量のピークは3月上旬から4月上旬までとのことです。なので純粋にスギ花粉症のみの方は、4月の中旬ごろには花粉症の症状がおさまることになります。
しかし、スギ花粉症の方の多くはヒノキ花粉症も合併し、最近は「スギ・ヒノキ花粉症」とも称されています。スギはヒノキ科の植物のため、スギ花粉とヒノキ花粉のアレルギーを起こす部位が似ているためです。日本気象協会のデータによると、関東地方のヒノキ花粉飛散量のピークは4月上旬~4月下旬までとのことですので、スギ・ヒノキ花粉症はゴールデンウイークごろまで続くことになります。

その他にも春の花粉症の症状を悪化させる因子があります。
「ハンノキ花粉症」カバノキ科ハンノキ属の植物で、日本全土に分布している落葉高木です。湧水地や湿地に自生しています。花粉の飛散開始時期は1月~4月とスギ花粉より早く、1月から花粉症の症状がみられる方はハンノキ花粉症の可能性があります。
「オオバヤシャブシ花粉症」カバノキ科ハンノキ属の植物で、関東以西から紀伊半島までの太平洋沿岸地域に分布している落葉低木です。花粉飛散時期は3月~4月になります。
「コナラ花粉症」北海道、本州、四国、九州の雑木林に自生する落葉高木です。ドングリのなる樹木で有名で、花粉の飛散時期は4月~5月になります。
「シラカンバ花粉症」カバノキ科シラカンバ属の植物で、北海道、本州中部以北に分布している落葉高木です。一般的に「白樺(シラカバ)」と呼ばれており、4月~6月に花粉が飛散します。
「ハウスダスト(ほこり)」春の花粉症だと思っている方の中には、実際はスギ花粉症ではなくハウスダストアレルギーの方も存在しています。春は強風でほこりが舞う日が多く、また中国から4月をピークに、2月~5月までの間に黄砂が飛んでくることも原因の一つと考えられます。
「イネ科花粉症」イネ科の花粉の飛散は5月から8月頃までです。イネ科花粉症の代表格は、イネ科カモガヤ属の「カモガヤ」、イネ科アワガエリ属の「オオアワガエリ」ですが、江戸川の河川敷に多く自生しているは、イネ科ドクムギ属の「ネズミホソムギ」になります。ゴールデンウイークを過ぎても花粉症の症状が続く方は、イネ科の花粉症を合併している可能性があります。

スギ花粉の飛散が終わる5月中旬より「スギ花粉症舌下免疫療法」の新規処方を開始いたします。
スギ花粉症でお困りの方は、是非当院にお気軽にご相談ください。

2018-03-26 10:02:00

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2018年3月号(第26号)【 「スギ花粉」 が飛び始めました】

【 「スギ花粉」 が飛び始めました。】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第26号を発行いたしました。
本号では、「スギ花粉症のお話」を掲載いたします。

穏やかな春がやってきました。でもスギ花粉症の方にとってはつらい季節でもあります。
クリニック通信14号(2017年3月号)でもお伝えいたしましたが、私もひどいスギ・ヒノキ花粉症であるため、毎年1月半ばから5月半ばまで花粉症の薬を内服しています。花粉症の薬を内服しないと、夜中に咳が止まらず、目が真っ赤に腫れ、一日中鼻をかんでいなくてはいけなくなってしまいます。

スギ花粉によるアレルギー性の炎症をスギ花粉症といいます。日本気象協会のデータによると、今年の市川市のスギ花粉の飛散開始日は2月10日前後で、スギ花粉の飛散量は昨年を上回る見込みだそうです。スギ花粉症の方の多くはヒノキ花粉症も合併し、最近は「スギ・ヒノキ花粉症」とも称されています。スギはヒノキ科の植物のため、スギ花粉とヒノキ花粉のアレルギーを起こす部位が似ているためです。スギ・ヒノキ花粉の飛散時期は、1月下旬~5月下旬ごろになるため、スギ・ヒノキ花粉症はゴールデンウイーク明けごろまで続くことが多くなります。

スギ花粉が付着してアレルギー性の炎症を起こす部位は、鼻と目が多いのですが、気管支や皮膚に炎症も起こすこともあります。鼻にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性鼻炎、目にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性結膜炎、気管支にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性気管支炎、皮膚にアレルギー性の炎症が起きるとアレルギー性皮膚炎といいます。
スギ花粉による「アレルギー性鼻炎」「アレルギー性結膜炎」「アレルギー性気管支炎」「アレルギー性皮膚炎」の全てを総称して、スギ花粉症というのです。

スギ花粉症の症状を、以下に示します。
【アレルギー性鼻炎】 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、鼻のむずむず感、頭重感、前頭部痛
【アレルギー性結膜炎】 目のかゆみ、充血、目のまわりの腫れ
【アレルギー性皮膚炎】 皮膚のかゆみ、赤み
【アレルギー性気管支炎】咳、痰、喉のいがいが感
スギ花粉症の症状で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみは有名ですが、いったん出始めると止まらなくなる咳(特に夜中に多い)や、皮膚のかゆみも花粉症の症状の可能性があるので注意が必要です。
風邪の症状とも似ていますが、目のかゆみを伴う場合や2週間以上症状が続く場合は、風邪ではなく花粉症を疑います。

花粉症の治療は、内服薬、点鼻薬、点眼薬などで行います。従来の花粉症治療薬は眠気を催すものが多かったのですが、眠くなりにくくある程度の効果が期待できる薬も開発されています。

スギ花粉の飛散が終わる5月中旬より「スギ花粉症舌下免疫療法」を合わせて行うことも可能です。
スギ花粉症でお困りの方は、是非当院にお気軽にご相談ください。

2018-02-26 10:59:31

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2018年2月号(第25号)【 「インフルエンザ」 が流行しています 】

【 「インフルエンザ」 が流行しています 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第25号を発行いたしました。
本号では、「インフルエンザ」のお話を掲載いたします。

「インフルエンザ」が流行しています。
今年のインフルエンザは、A型、B型ともにほぼ同時に流行しているのが特徴です。(昨年の流行の大多数はA型であり、B型はほとんど流行していませんでした。)
国立感染症研究所の報告によると、国内のインフルエンザウイルスの検出状況は、2018年1月の時点ではA型(H1N1pdm)と、B型(山形系統)の流行が多くを占めていました。昨年流行したインフルエンザの大多数を占めたA型(H3N2)とは異なるのが特徴です。
インフルエンザワクチンの効果の面では、今年のワクチンはA型(H1N1pdm)と、B型(山形系統)に対しての有効性はかなり期待できると考えられています。(一方、A型(H3N2)に対する効果は弱くなってきていると考えられています。)なので今年は特に、ワクチンを接種した方はインフルエンザに罹患する可能性は低くなりますし、インフルエンザに罹患したとしてもインフルエンザ治療薬(イナビル、タミフル、リレンザ、麻黄湯など)を速やかに服用すれば、重症化をかなりの面で予防できるとのではないかと考えています。

インフルエンザウイルスは、直径100nm(1mmの100万分の1)の小さな病原体で、A型、B型、C型の3つの型に分けられます。このうちA型とB型が大流行を起こします。
A型またはB型インフルエンザウイルスの感染を受けてから1~3日間の潜伏期間を経て、(38℃以上の)高熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然現われます。

感染経路は主に飛沫(ひまつ)感染です。インフルエンザウイルスに感染している患者の唾液から感染を起こします。咳やくしゃみで、他人の喉や鼻の粘膜にインフルエンザウイルスが付着・侵入することで感染が広がります。唾液がついた手などから接触感染を起こすこともあります。また、発熱前の潜伏期間中にも感染を起こします。

診断はインフルエンザウイルスの迅速診断キットを用いて行います。
通常の迅速診断キットが陽性になるのは、発熱してから一晩(12~18時間)を経過してからになりますが、当院では、発熱してから約3時間で診断できる精密測定キット(富士ドライケム IMMUNO AG1)も導入しております。

家族間の流行を防ぐためにも、マスク、手洗い、うがいで感染予防を行いましょう。突然の、高熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛・関節痛の症状がみられた場合は、当院にご相談ください。

2018-01-24 10:25:33

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2018年1月号(第24号)【 下痢、嘔吐を認めたら、「ウイルス性胃腸炎」かもしれません 】

【 下痢、嘔吐を認めたら、「ウイルス性胃腸炎」かもしれません 】

明けましておめでとうございます。きし内科クリニック院長の岸 雅人です。
2016年4月に開院いたしました当院も、おかげさまで3周年目を迎えることが出来ました。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
きし内科クリニック通信 第24号を発行いたしました。本号では、「ウイルス性胃腸炎」のお話を掲載いたします。

「ウイルス性胃腸炎」が流行っています。別名「おなかの風邪」「胃腸風邪」ともいわれます。
下痢、嘔吐、腹痛、発熱が主な症状です。この中の症状の全てを認める場合もあれば、下痢のみ、嘔吐のみなど、いずれか1つの症状しか認めない場合もあります。
お腹(胃腸)にウイルスが感染することで発症するため、一般的には、喉の痛み、鼻水、咳などの風邪症状(上気道症状)を認めないのが特徴ですが、胃腸(お腹)と上気道(喉や鼻)の両方に感染するウイルス(アデノウイルスなど)の場合、おなかの症状と、喉や鼻の症状を合併する場合もあります。

ウイルス性胃腸炎を起こすウイルスで代表的なものに、ノロウイルスロタウイルスがあります。
◎ ノロウイルス(流行期間:11月~1月)
生ガキや二枚貝、生のサラダなど、食べ物や飲料水から感染します。成人のウイルス性腸炎の多くを占めます。24~48時間の潜伏期間を経て、激しい下痢や嘔吐、発熱を認めます。迅速検査の保険適応は、3歳未満と65歳以上のみとなります。
◎ ロタウイルス(流行期間:1月~4月)
乳幼児が罹患する代表的な胃腸炎です。5歳までにほとんどの子供が一回はかかります。米のとぎ汁のような白っぽい下痢便が出続けます。2~4日間の潜伏期間を経て、嘔吐と下痢を認めます。熱は出る場合とでない場合があります。下痢は1週間ほど続くため重症化しやすいため注意が必要です。症状が強い乳幼児には、迅速検査で診断を行います。生後15週までにロタワクチンを接種することで重症化が予防できます。

ウイルス性胃腸炎に感染して、下痢、嘔吐を認めるのは、体内からウイルスを排出しようとする体の自然な働きです。おなか(胃腸)に感染したウイルスが、全て便とともに排泄され、その間に十分な水分を摂取することが出来れば、一般的には自然に治癒します。つまり、①(下痢でもよいので)きちんと便が出ること。②水分がとれること。以上の2点を満たせば、胃腸炎は自然に治癒しますし、そうでなければ重症化する危険があります。特に乳幼児の場合、水分が取れずに脱水症状を起こすと重症化しますので注意が必要です。

治療は、十分な水分摂取と、吐き気止め、整腸剤の内服です。ウイルスが便から排泄しなくなるため、一般的には強い下痢止めは用いません。経口補水液(OS-1など)や、スポーツドリンクを少しずつ何回にも分けて飲むと、吐き気をもよおさないため効果的です。胃腸の粘膜が炎症を起こして弱っているため、食べ物(固形物)は無理にとらずに、おなかがすいたときだけ消化のいいものを少しずつ食べるようにしましょう。

いずれのウイルスも、患者の嘔吐物や便から感染します。胃腸炎が治癒してからも2週間程度は便の中にウイルスが出続けるといわれています。家族間の流行を防ぐためにも、十分な手洗いで感染予防を行いましょう。

突然の嘔吐、下痢、発熱、脱水の症状がみられた場合は、すみやかに当院にご相談ください。

2018-01-05 09:30:00

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2017年12月号(第23号)【 「ヒートショック」にご注意を 】

【 「ヒートショック」にご注意を 】

きし内科クリニック院長の岸雅人です。きし内科クリニック通信第23号を発行いたしました。
本号では「ヒートショック」のお話を掲載いたします。

年の瀬も押し迫り、めっきり寒い日が続いております。
最近「ヒートショック」という言葉をよく耳にするようになりました。恥ずかしながら、私は「ヒートショック」という言葉の意味を知らずに過ごしておりました。某アパレルメーカーの「ヒートテック(保湿性に優れる下着)」の親戚か?という程度の認識でした。

今回は「ヒートショック」についてお話し致します。
「ヒートショック」とは、小学館のデジタル大辞泉で、以下のように定義されています。
温度の急変で体がダメージを受けること。冷凍倉庫で作業した後、急に真夏の炎天下に出たときや、暖房の効いた部屋から寒い廊下に出たときなどに起こる。脈拍や血圧が上昇して、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす要因となりうる。

とくに入浴時に注意が必要です。暖かい居間から寒い脱衣所への移動。寒い脱衣所から浴室への移動、熱い湯船への移動の際に、急激な温度の変化が短期間のうちに起こります。その際、血圧の急激な上昇や下降が起こります。これを「ヒートショック」といいます。
急激に血圧が上昇すると、脳卒中、心臓病の原因になります。また、急激に血圧が低下すると、めまい、貧血症状、転倒を引き起こす原因になります。

入浴中にのぼせたり、意識を失ったりしてヒヤリとした経験はないでしょうか。入浴中の事故は、高齢者や、心臓病、高血圧、糖尿病などの持病を持っている方が多くを占めますが、持病がない普段元気な人でも入浴事故が起こる場合があります。

安全に入浴するために、以下の点に注意が必要です。
① 入浴前に、脱衣所や浴室をあたためましょう。
② 浴槽の温度は熱すぎず、長湯は控えましょう。浴槽から立ち上がる時はゆっくりと。
③ 入浴の前後には、コップ1杯程度の水分を補給しましょう。
③ 飲酒後、食後すぐの入浴は注意しましょう。
④ 高齢の方は、入浴する前に同居者に一声かける習慣をつけましょう。

「ヒートショック」の予防のためには、心臓病や、脳卒中の予防が大切です。心臓病や、脳卒中は、生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病)をお持ちの方、喫煙者、肥満の方に起こる確率が高いといわれています。高血圧、高脂血症、糖尿病などの持病をお持ちの方、禁煙治療を希望の方はお気軽に当院にご相談ください。

2017-11-28 10:47:28

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2017年11月号(第22号)【 「胸部レントゲン検査」 のお話 】

【「胸部レントゲン検査」 のお話】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第22号を発行いたしました。
本号では、「胸部レントゲン検査」のお話を掲載いたします。

胸部レントゲン検査は、胸部X線検査ともいわれています。
ドイツの物理学者、ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン(Wilhelm Conrad Röntgen、1845年3月27日 – 1923年2月10日)が、手に当ててみると骨が透視できる謎の光を発見しました。この謎の光に対し、未知、無限という意味があるXを使ってX線と名付け、1895年に世界に報告しました。この功績により、1901年、レントゲン先生は、第1回ノーベル物理学賞を受賞しています。X線を最初に見つけたレントゲン先生の名前にちなんで、X線をレントゲンと言いうようになりました。

胸部レントゲン検査で分かる病気は、一般的には肺と心臓の病気です。具体的には以下の通りになります。

  • 「肺がん」の早期発見
  • 「肺炎」の診断(マイコプラズマ肺炎、肺炎球菌性肺炎、誤嚥性肺炎など)
  • 「ぜんそく」、「COPD(慢性閉塞性肺疾患・肺気腫)」の診断の補助
  • その他の肺や心臓の病気の診断(肺結核、非結核性抗酸菌症、間質性肺炎、気胸、心肥大など)

胸部レントゲン検査で異常を見つけた場合、さらに精密検査を行うために胸部CT検査を行う事もあります。
この中でも特に重要なのは、肺炎の診断と、肺がんの早期発見になると思います。

昨年のこの時期に大流行したマイコプラズマ肺炎を診断するためには、この胸部レントゲン検査が重要となります。
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという病原体(ウイルスに近い細菌)によっておこる、主に子どもや若者に多くみられる肺炎です。全体のうち約80%が14歳以下で発症しており、そのピークは小学校低学年となっています。頑固な咳(ひっきりなしに続く咳)、発熱が特徴になります。

日本人のお亡くなりになる原因の第3位が肺炎になっています(第1位はがん、第2位は心臓病)。これは高齢になるとものを飲み込む機能が衰え、食べ物や唾液が口の中の菌とともに気管・肺に入ってしまうことで生じる「誤嚥性肺炎」が主な原因です。

肺がんは、がんでお亡くなりになる部位の第1位を占めています。非喫煙者の肺がんも増えていますので、年に1回は必ず肺がん検診(胸部レントゲン写真を撮影します)を受けましょう。

ちなみにレントゲン検査による被ばくは気になるところだと思います。
Sv(シーベルト:放射線が人間に与える健康影響を評価する値)で被ばく量を比較しますと、
日本人の平均被ばく量は年間1mSv。人間の被ばくの許容量は年間50mSv。飛行機(東京~ニューヨーク)1回の被ばく量は0.2mSv。
胸部レントゲン撮影1回の被ばく量はおおよそ0.05mSvです(当院の胸部レントゲン装置(島津製作所エクシープロ)で撮影した胸部レントゲン撮影1回の被ばく量は現在計測中です)。
以上より、年間数回程度の胸部レントゲン撮影は、健康にほとんど影響がないと考えます。

2017-11-02 10:12:32

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2017年10月号(第21号)【 インフルエンザワクチン 2017 】

【インフルエンザワクチン 2017】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第21号を発行いたしました。
本号では、「インフルエンザワクチン 2017」のお話を掲載いたします。

インフルエンザの予防のためには、インフルエンザワクチンを接種することが有効です。
今年のインフルエンザワクチンも、昨年に続いてA型インフルエンザウイルス2種類、B型インフルエンザウイルス2種類、合計4種類のインフルエンザウイルスに対する抗体が含まれています。

インフルエンザワクチンは、ワクチン製造用のインフルエンザウイルスを発育鶏卵に接種して増殖させ、漿尿液から精製・濃縮したウイルスをエーテルで部分分解し、更にホルマリンで不活化したもので、HAワクチンと呼ばれています。

2017年度のインフルエンザHAワクチン製造株 に含まれる抗体4種類
A型:A/シンガポール/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
A型:A/香港/4801/2014(X-263)(H3N2)
B型:B/プーケット/3073/2013(山形系統)
B型:B/テキサス/2/2013(ビクトリア系統)

インフルエンザワクチンの製造過程でニワトリの卵を用いていますが、ワクチンの中にはごく微量の卵の成分しか残っていないといわれています。
卵アレルギーがある場合、加工した卵を食べられるのであれば、インフルエンザワクチンの接種は可能です。加工した卵でアレルギーが出る場合は、皮内テストを行ったうえでインフルエンザワクチンが摂取できるかどうかを判断します。

成人(中学生以上)1回接種(過去のインフルエンザ感染による抗体を持っているため)
小児(小学生以下)2回接種(2~4週間隔で)(抗体を持っていないため)

成人の場合でも2回接種した方がより確実な予防接種の効果が期待できます。受験生など、より確実にインフルエンザを予防したい方は2回接種を行いましょう。
予防接種をうけてから抗体ができるまでに3~4週間かかります。例年インフルエンザが流行する1月までに抗体をつけるためには、12月中旬までに予防接種を受けましょう

今年のインフルエンザ予防接種は10月1日より開始します。インフルエンザの予防接種は診療時間内であれば予約せずにいつでも接種できます。また、特定の土曜日の午後に、「インフルエンザ予防接種 専用時間帯」を臨時開院いたします。土曜日の午前中は大変混雑いたしますので、土曜日にインフルエンザ予防接種を希望の方は、土曜日午後のインフルエンザ予防接種専用時間帯にご来院いただくようお願い申し上げます。

2017-09-21 10:13:54

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2017年9月号(第20号)【 「RSウイルス感染症」が流行っています 】

【 「RSウイルス感染症」が流行っています 】

きし内科クリニック院長の岸雅人です。きし内科クリニック通信第20号を発行いたしました。
本号では「RSウイルス感染症」のお話を掲載いたします。

RSウイルスは、乳幼児の気管支炎(咳、ぜいぜい)を起こす代表的なウイルスです。

【疫学】
患者の約75%以上が、1歳以下の乳幼児に生じています。
乳児の半数以上が1歳までに、ほぼ100%が2歳までに感染するといわれています。終生免疫は獲得されないため、その後もどの年齢でも再感染は起こりますが、一般的には年長児以降では重症化はしません。

例年9月~翌年1月頃(秋から冬にかけて)で流行しますが、厚生労働省/国立感染症研究所の発表によりますと、今年はすでに8月の時点でRSウイルスは大流行を起こしています。当院にも8月の時点でRSウイルスに感染した乳幼児が多く来院しています。

【原因と感染経路】
病原体はRSウイルス(Respiratory syncytial virus)です。患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛まつ感染」が主な感染経路ですが、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。

【症状】
感染後4~5日の潜伏期ののち、鼻汁、咳、発熱などの上気道症状が現れます。3割程度の患児はこのあと炎症が気管(下気道)まで波及して、気管支炎を発症し、咳の増強、ぜいぜいする(喘鳴:ぜんめい)、頻呼吸などが現れてきます。

1~3%の患児(特に1歳以下)が重症化し、入院治療を受けます。心肺に基礎疾患がある小児は重症化しやすいとされます。通常は数日~1週間で軽快します。

【RSウイルスと気管支ぜんそくとの関係】
冬季に乳児が鼻汁、咳に引き続いて「ぜいぜい」してきたような場合や、無呼吸を起こした場合は、その30~40%がRSウイルス感染症によると考えられます。このような状態を「ぜんそく様気管支炎」(ぜんそく症状を起こす気管支炎の意味)といいます。
一般的には2週間以内に改善しますが、将来的にぜんそくを発症する体質をもっている児がRSウイルスに感染すると、ひどいぜんそく症状を生じたり、そのまま長期にわたって喘鳴を繰り返す(RSウイルス感染がぜんそく発症の引き金になる)ことがあるので注意が必要です。

【診断】
RSウイルス迅速診断キットを用いて診断します。当院での診断時間は約8分となります。RSウイルス診断キットの保険適応は1歳未満の乳児のみとなっています。そのため当院では原則として、3歳未満の乳幼児のうち、ぜんそく症状がみられる児や、症状が改善しない児に限定してRSウイルスの診断キットを用いています。

【治療】
特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。ウイルス感染のため抗生剤は無効です。
ぜんそく症状を認める場合は、気管支ぜんそくの治療(気道の炎症をおさえ、気道を広げる治療)を行います。

季節の変わり目は(RSウイルスに限らず)風邪にかかりやすい時期です。風邪にかかるとぜんそくや鼻炎の症状も悪化します。風邪にかからないよう、うがい・手洗いで予防しましょう。

2017-09-01 17:07:00

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