きし内科クリニック 内科・呼吸器内科・アレルギー科・小児科

きし内科クリニック
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2023年2月号(第85号)【スギ花粉が飛び始めました 】

【 スギ花粉が飛び始めました 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第85号を発行いたしました。
本号では、「スギ花粉症のお話」を掲載いたします。
 
1月入り新型コロナウイルス感染症の新規患者数もピークを越えつつありますが、インフルエンザ感染者数が増加に転じています。手洗い、ワクチン接種などの感染対策が大切です。

ここからが本題です。今年1月10日の診療中にいつもより目が痒い自分に気づきました。過去のクリニック通信でたびたび申し上げていますが、私はひどいスギ・ヒノキ花粉症なためスギ花粉飛散開始には敏感に反応します。
日本気象協会ホームページによりますと、今年のスギ花粉飛散量は九州~東北で前シーズンより多く、特に四国・近畿・東海・関東甲信で非常に多い予想だそうです。飛散開始時期は例年並みで、九州から関東で2月上旬から飛散開始となるそうです。スギ花粉は飛散開始と認められる前からわずかな量が飛び始めますので、1月10日からわずかな量の花粉が飛散していたと考えて間違いなさそうです。昨年に花粉症の症状が弱かった方も、今年は万全な花粉症対策が必要になりそうです。
私は毎年1月半ばから5月半ばまで花粉症の薬を内服しています。花粉症の薬を内服しないと、夜中に咳が止まらず、目が真っ赤に腫れ、一日中鼻をかんでいなくてはいけなくなってしまいます。また、新型コロナウイルスの流行後からは以前よりも換気をまめに行うようになったため、クリニックの中にも花粉が入ってくるようになり、診療中も目薬を手放せません。

スギ花粉症の一番の対策は、スギ花粉の吸入・接触を避けることです。スギ花粉は粒状物なので風が強い日は空気中に舞いますが、その後地面に落下します。また洋服にも付着します。空気中に舞っているスギ花粉をマスクで予防することはもちろんですが、地面や洋服に付着している花粉を吸いこまないことも重要になります。地面に落下している花粉を吸いこむことが最も多い時間は、夜にベッドや布団に顔をうずめて寝ているときになります。スギ花粉を避けるのに有効な対策として、布団やベッドにスギ花粉を付着させないこと、洋服に付着したスギ花粉を自宅に持ち帰らないことの2点が特に重要になります。
具体的には、寝室の換気をしない」 「シーツや布団は部屋干しする」 「布団に花粉が付着した場合は掃除機で吸い取る」 「寝室の枕元に空気清浄機を設置する」 「衣服は部屋干しにする」 「特に寝具に花粉を付着させないように注意するになります。
新型コロナウイルスの流行のため、マスクを着用することは慣れましたが、部屋の換気も行わなければいけなくなったためにスギ花粉の室内の侵入には特に注意が必要です。

スギ花粉によるアレルギー性炎症の総称をスギ花粉症といいます。具体的にはスギ花粉による「アレルギー性鼻炎」「アレルギー性結膜炎」「アレルギー性気管支炎」「アレルギー性皮膚炎」の全てを総称して、スギ花粉症というのです。スギはヒノキ科の植物のため、スギ花粉症患者のほとんどはヒノキ花粉症も合併し「スギ・ヒノキ花粉症」とも称されます。スギ・ヒノキ花粉の飛散時期は、1月下旬~5月上旬ごろになります。

スギ花粉症(スギ花粉によるアレルギー性炎症)の具体的な症状を、以下に示します。
【アレルギー性鼻炎】 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、鼻のかゆみ・むずむず感、頭重感、前頭部痛
【アレルギー性結膜炎】 目のかゆみ、充血、目のまわりの腫れ
【アレルギー性皮膚炎】 皮膚のかゆみ、赤み、皮膚のかさつき(特に鼻~頬の辺りに多い)
【アレルギー性気管支炎】咳、痰、喉のいがいが感(スギ花粉によって誘発される「咳ぜんそく」とほぼ同じ症状です)

スギ花粉症の症状で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみは有名ですが、いったん出始めると止まらなくなる咳(特に夜中に多い)や、皮膚のかゆみも花粉症の症状の可能性があるので注意が必要です。
風邪の症状とも似ていますが、目のかゆみを伴う場合や2週間以上症状が続く場合は、風邪ではなく花粉症を強く疑います。

花粉症の治療は、内服薬、点鼻薬、点眼薬などで行います。従来の花粉症治療薬は眠気を催すものが多かったのですが、眠くなりにくくある程度の効果が期待できる薬も開発されています。
スギ花粉の飛散が終わる5月中旬より「スギ花粉症舌下免疫療法」を合わせて行うことも可能です。
私自身のスギ花粉症治療の経験も踏まえながら、患者様の個々のニーズに合った最適な花粉症治療の提案を出来るように努めます。花粉症でお困りの方は是非当院にお気軽にご相談ください。

2023-01-18 12:03:50

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2023年1月号(第84号)【 「インフルエンザ」の流行が始まりました 】

【 「インフルエンザ」の流行が始まりました 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第84号を発行いたしました。
本号では、「インフルエンザ」の流行についてお話いたします。

 
このブログを記載している2022年12月30日時点においで、千葉県における新型コロナウイルスの新規感染者数は1日8000人前後で第8波のピークを迎えています(図1)。今回の第8波において日本で流行している主なオミクロン株は、「BF.5株」「BA.5.2株」「BA.5.2.1株」「BF.7株」だそうです。12月26日、27日の2日間で、当院で診断した新型コロナウイルスの新規感染者数は42人でした。年齢層は小学生から60歳くらいまでの若い方に多く、有熱期間は数日程度で比較的症状は軽い印象です。新型コロナウイルスの弱毒化がこの第8波でますます進んでいると考えています。ただ、新型コロナウイルス感染後に咳だけが残って長く続いてしまう患者が、今までの新型コロナウイルス感染に比べて、第8波からは特に多く見受けられるように感じます。この咳はいったん出始めると止まらなくなったり、特に夜や明け方にひどくなって睡眠を妨げたりする厄介なもの多く、ひどい場合は数か月続くこともあります。新型コロナウイルス感染の後の長引く厄介な咳でお困りの場合は、お気軽に当院にご相談ください。
 




ところで感染予防の徹底のためか、ここ2年間は冬期にインフルエンザの流行が全く起こりませんでした。しかし、今年は12月に入りインフルエンザの患者が増加し始めています(図2)。インフルエンザに罹患する患者の年齢層も、幼児や小児などの若年層が多くなっています(図3)。新型コロナウイルス感染症第8波では、小児や幼児が新型コロナウイルス感染症に罹患しても症状は軽度の印象でしたが、インフルエンザは小児や幼児でも脳症を引き起こし重症化するケースが過去には多く報告されています12月26日、27日の2日間で、当院で診断したインフルエンザの新規感染者数は10人に上りました。現在の流行はインフルエンザA型(H3N2)です(図4)。最近の2年間でインフルエンザの流行がなかったため、日本人のインフルエンザ抗体の保有量も全体的に少なくなっていると考えられます。最後のインフルエンザの流行が2020年2月なので、それ以降に出生した0~2歳児は全くインフルエンザに対する抗体を持っていないことになります。例年インフルエンザは3学期が始まってから学校から感染者が広がることが多いです。インフルエンザに対する抗体を持っていない小児や幼児は重症化するリスクも高く、医療崩壊を起こしてしまう可能性も否定できません。インフルエンザ予防接種を受けていない方は今からでも急いでインフルエンザ予防接種を受けましょう。
新型コロナは弱毒化の傾向にありますが、抗体保有量が少ないインフルエンザは全ての人が重症化を起こす可能性があると考えます。インフルエンザワクチンの接種、マスク、こまめな手洗い、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方は、新型コロナワクチンの追加接種を行い、今年の冬の新型コロナ、インフルエンザ同時流行を乗り越えましょう。

2023-01-10 08:00:00

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2022年12月号(第83号)【 「新型コロナ」第8波と、「インフルエンザ」の同時流行はあるのか 】

【 「新型コロナ」第8波と、「インフルエンザ」の同時流行はあるのか 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第83号を発行いたしました。
本号では、「新型コロナ感染症」第8波と、「インフルエンザ感染症」についてお話いたします。

 


このブログを記載している2022年12月7日時点においで、2022年の千葉県における新型コロナウイルスの新規感染者数と死亡者数のグラフ(図上)をお示しします。このグラフでみられる3つの波が、左から順に第6波、第7波、第8波を示しています。2021年11月に、新型コロナウイルスを形成するスパイク蛋白質に少なくとも30ヶ所の変異を有する「オミクロン株」が南アフリカで初めて確認されました。その後は全世界的に「オミクロン株」の流行がほとんどを占めるようになりました。日本においてオミクロン株の最初の流行の第6波では、2022年1月からの「BA.1株」が主流でしたが、2月ごろから「BA.2株:ステルスオミクロン株」の感染例が増加しました。第7波では「オミクロン/BA.4株」「オミクロン/BA.5株」による感染者数が増加してしました。第8波が流行している現時点において日本で流行している主なオミクロン株は、「BF.5株」「BA.5.2株」「BA.5.2.1株」に変化しており、「BF.7株」も増加傾向にあります(図下)。ここから言えることは、新型コロナウイルスは非常に変異しやすいということです。インフルエンザのように常に変異を繰り返しながら流行を繰り返していくことが予想されます。
ところで感染予防の徹底のためか、ここ2年間は冬期にインフルエンザの流行が全く起こりませんでした。これは1999年に現在の方法でインフルエンザ感染者数の統計を取り始めてから初めてのことだそうです。そのため日本人のインフルエンザ抗体の保有量も全体的に少なくなっていると考えられます。最後のインフルエンザの流行が2020年2月なので、それ以降に出生した0~2歳児は全くインフルエンザに対する抗体を持っていないことになります。現在新型コロナウイルスの弱毒化のため通常の生活に戻りつつあり、感染予防の徹底のためになりを潜めていた小児感染症が再び流行しはじめています。昨夏はRSウイルス感染症、今夏は手足口病が大流行しました。インフルエンザは例年冬に流行しますが、今年は一足早く冬を迎えた南半球にあるオーストラリアで、3年ぶりにインフルエンザの大流行が起こりました。そのため、今年の冬は日本でも3年ぶりにインフルエンザの大流行が起こる可能性は高まったと考えます。例年インフルエンザは3学期が始まってから学校から感染者が広がることが多いです。ひとたび流行をおこせば、インフルエンザに対する抗体を持っていない小児は重症化するリスクも高く医療崩壊を起こしてしまう可能性も否定できません。インフルエンザ予防接種をうけてインフルエンザの重症化をおさえることが大切であると考えます。
新型コロナは弱毒化の傾向にありますが、抗体保有量が少ないインフルエンザは全ての人が重症化を起こす可能性があると考えます。インフルエンザワクチンの接種、マスク、こまめな手洗い、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方は、新型コロナワクチンの追加接種を行い、今年の冬の新型コロナ、インフルエンザ同時流行に備えましょう。

2022-12-12 14:04:00

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2022年11月号(第82号)【今年も子どものインフルエンザ予防接種費の助成が始まりました】

【 今年も子どものインフルエンザ予防接種費の助成が始まりました 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第82号を発行いたしました。
本号では、「子どものインフルエンザ予防接種の費用助成」について掲載いたします。
 
10月1日より今年のインフルエンザ予防接種が開始しました。
インフルエンザの予防接種を希望の方は、通常の診察と同様に診療時間内に受診してください(インターネット予約をお願い致します)。
厚生労働省は新型コロナワクチンの安全性が確認されるまでは、新型コロナワクチンと他のワクチンの接種間隔は14日以上空けることとしていますが、今年度からインフルエンザワクチンのみ、新型コロナワクチンとの接種間隔の規定はなくなりました。インフルエンザワクチンは他のワクチン間隔を空けずに接種することができ、また他のワクチンと同時に接種することもできます。

感染予防の徹底のためか、ここ2年間は冬期にインフルエンザの流行が全く起こりませんでした。これは1999年に現在の方法でインフルエンザ感染者数の統計を取り始めてから初めてのことだそうです。そのため日本人のインフルエンザ抗体の保有量も全体的に少なくなっていると考えられます。最後のインフルエンザの流行が2020年2月なので、それ以降に出生した0~2歳児は全くインフルエンザに対する抗体を持っていないことになります。
現在、新型コロナウイルス感染症の流行状況が落ち着いて通常の生活に戻りつつあります。そのため今まで感染予防の徹底のためなりを潜めていた小児感染症が、再び流行がしはじめています。昨夏はRSウイルス感染症、今夏は手足口病が大流行しました。インフルエンザは例年冬に流行しますが、今年は一足早く冬を迎えた南半球にあるオーストラリアで3年ぶりインフルエンザが大流行を起こしました。そのため、今年の冬は日本でも3年ぶりにインフルエンザが大流行を起こす可能性は高まったと考えます。ひとたび流行をおこせば、インフルエンザに対する抗体を持っていない小児は重症化するリスクも高く医療崩壊を起こしてしまう可能性も否定できません。インフルエンザ予防接種をうけてインフルエンザの重症化をおさえることが大切であると考えます。

2022年の接種料金は、昨年と同様1回3,500円(税込み)です。2回接種の方が当院で2回とも接種を行う場合は、2回目の接種料金が3,000円に減額になります。
65歳以上の市川市在住の方は、高齢者インフルエンザ予防接種の医療費助成が受けられます(1回1,500円に減額)ので、高齢者インフルエンザ予防接種専用の問診票を持参して来院してください。

成人(13歳以上) ~12)1回接種(成人は過去のインフルエンザ感染による抗体を持っているため)
小児(生後6か月~12歳)2回接種(2~4週間隔で)(若年者は十分な抗体を持っていないため)

今年度も、小学生以下のお子様のインフルエンザ予防接種費に市川市から助成がおりることになりました。

【対象者】
接種時時点で市川市に住民登録がある、生後6か月から小学6年生のお子様(平成22年4月2日以降に生まれた生後6か月以上の方)

【助成内容】
対象者1人につき2回まで、1回あたり3,000円を上限。

【申請方法】
ワクチン接種後に、市川市ホームページからダウンロードできる「子どものインフルエンザ予防接種交付金申請書」、「ワクチン接種の領収書の原本」を、市川保健センター疾病予防課に郵送します。
詳細は、市川市ホームページでご確認ください。

小学生以下のお子様のインフルエンザ予防接種は2回接種が必要です。当院で2回インフルエンザ予防接種を行うと1人当たり6,500円かかり、ここから6,000円の助成がおりることになります。

インフルエンザ予防接種についてご不明な点がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。

2022-10-18 10:25:25

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2022年10月号(第81号)【 「ダニアレルギー」の季節です。「ダニアレルギーの舌下免疫療法」 】

【 「ダニアレルギー」の季節です。「ダニアレルギーの舌下免疫療法」 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第81号を発行いたしました。
本号では、「ダニアレルギー」と「ダニアレルギーの舌下免疫療法」のお話を掲載いたします。
 
新型コロナウイルス第7波は大分落ち着いてきました。第1波と比較して新型コロナウイルスの弱毒化は進んでいるようで、お子様が感染しても通常の熱かぜと症状の見分けはつかない程度の印象です。どうやらもう過剰に恐れるウイルスではなくなっているようですが、第8波に備えて引き続き手洗いなどの感染予防に努めましょう。
 
「ダニアレルギー」は、本邦では「スギ花粉症」の次に患者数が多いアレルギー疾患になります。
ダニアレルギーによって引き起こされる主な疾患に、「気管支ぜんそく」「アレルギー性鼻炎」「アトピー性皮膚炎」「じんましん」「アレルギー性結膜炎」などがあります。ダニの死骸や糞の吸入や、皮膚や目への付着でダニアレルギーが引き起こされます。特に「小児ぜんそく」「通年性アレルギー性鼻炎」の原因の多くは、ダニアレルギーが占めているといわれています。
 
「ダニアレルギー」の原因は、主に「ヤケヒョウヒダニ」と「コナヒョウヒダニ」の2種類のダニになります。ちなみに、「ハウスダストアレルギー」の原因は、「室内のほこり」です。室内のほこりには、ダニ、ペットのフケ、ゴキブリ・ガなどの昆虫、カビなどが含まれていますが、室内のほこりの中でも主なアレルギーの原因はダニであるといわれています。そのため、ハウスダストアレルギーの方も、ダニへの対策が非常に重要になります。ダニは夏にどんどん増殖し、秋にはダニの死骸や糞が最も多くなり、ハウスダストの主成分となります。吸い込むのは生きているダニではなくダニの死骸や糞のため、ダニアレルギーはダニが活発に活動する夏よりも、糞や死骸が舞う秋によりひどくなるといわれています。
 
夏~秋にかけて悪化するダニアレルギーの対策は、ダニが増え始める梅雨の時期から始めることが重要です。家の中の掃除も重要ですが、寝室の布団の掃除が特に重要であるといわれています。1日のうち約3分の1もの時間、布団に顔を付けて寝ているためです。
布団の丸洗い洗濯や、毎週2回程度の布団掃除機をかけることが重要です。また布団乾燥機もダニを死滅させるのに有効です。布団乾燥機を使用した後は掃除機でダニの死骸を吸い取りましょう。布団の天日干しは、生きているダニは布団の内部に潜り込んでしまうため、完全にはダニを死滅させることは出来ないといわれています。また、ダニアレルギーの他に花粉症がある方は、布団に花粉を付けて室内に持ち込んでしまうため、花粉症が悪化してしまうこともあるので注意が必要です。布団の天日干しをした後は、掃除機でダニの死骸や付着した花粉を吸い取るようにすると効果的です。また、防ダニ機能やアレルギー対策を施した布団を使用することも効果的です。
 
ダニアレルギー対策を十分に行っても症状がひどく、アレルギー性鼻炎を伴っている場合は、ダニアレルギー舌下免疫療法の適応になります。
ダニアレルギー舌下免疫療法とは、ダニ抗原エキスを舌の下に投与し、少しずつ体内に吸収させることで、ダニに対するアレルギー反応を弱めていく治療法です。
具体的には、薬を舌の下に1分間保持してから飲み込みます。これを1日1回、4年間行うことで、約90%の患者さんのダニによるアレルギー性鼻炎の症状が軽減するといわれています。
ダニアレルギー舌下免疫療法は、5歳以上のダニアレルギーの方に通年で開始することが出来ます。
 
ダニアレルギーの症状でお困りの方は、是非お気軽に当院にご相談ください。

2022-09-15 10:12:00

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2022年9月号(第80号)【 2022年のインフルエンザ予防接種専門外来 】

【 2022年のインフルエンザ予防接種専門外来 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第80号を発行いたしました。
本号では、「2022年のインフルエンザ予防接種専門外来」のお話を掲載いたします。
 
今年のインフルエンザ予防接種は10月1日より開始する予定です。インフルエンザの予防接種を希望の方は、通常の診察と同様に診療時間内に受診してください(インターネット予約をお願い致します)。
インフルエンザワクチンの接種は10月から12月の間に行いましょう。
 
感染予防の徹底のためか、ここ2年間は冬期にインフルエンザの流行が全く起こりませんでした。これは1999年に現在の方法でインフルエンザ感染者数の統計を取り始めてから初めてのことだそうです。そのため日本人のインフルエンザ抗体の保有量も全体的に少なくなっていると考えられます。最後のインフルエンザの流行が2020年2月なので、それ以降に出生した0~2歳児は全くインフルエンザに対する抗体を持っていないことになります。今年の冬も感染予防の徹底のためにインフルエンザほとんど流行しないか、反対に小児を中心にインフルエンザが大流行を起こすかのどちらかになると考えています。
 
今年のインフルエンザワクチンも、昨年に続いてA型インフルエンザウイルス2種類、B型インフルエンザウイルス2種類、合計4種類のインフルエンザウイルスに対する抗体が含まれています。
厚生労働省は新型コロナワクチンの安全性が確認されるまでは、新型コロナワクチンと他のワクチンの接種間隔は14日以上空けることとしていますが、今年度から、インフルエンザワクチンのみ新型コロナワクチンとの接種間隔の規定は廃止されました。
 
成人(13歳以上)         :1回接種(成人は過去のインフルエンザ感染による抗体を持っているため)
小児(生後6か月~12歳)2回接種(2~4週間隔で)(若年者は十分な抗体を持っていないため)
 
今年も特定の土曜日の午後に、「インフルエンザ予防接種 専門外来」を臨時開院いたします。
インフルエンザ予防接種以外の診察は原則として行いません。
今年度からは完全予約制になります。昨年までは患者様の利便性を考え予約不要にしていましたが、待合室が密になったこともあり当院かかりつけでない患者様からのクレームが生じたため変更となりました。
なお、インフルエンザワクチンの在庫が不足している場合は、インフルエンザ予防接種専門外来は開院しません。申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。
 
【2022年のインフルエンザ予防接種専用外来の開催日時】
(14時から17時まで。合計3日間。各日先着200名。)
10月 :10/15(土)
11月 :11/5(土)、11/26(土)
 
当日13時より公式ホームページから先着200名、インターネットのみでの予約とします。ネット環境のない方は、土曜日午後のインフルエンザ予防接種専門外来ではなく、通常の診療時間内にインフルエンザの予防接種を受けてください。
予約番号によって下記の通り来院時間を振り分ける方法としました。よろしくお願いいたします。
予約番号1~40番の方は、14時~14時30分 に来院してください。
予約番号41~70番の方は、14時30分~15時 に来院してください。
予約番号71~100番の方は、15時~15時30分 に来院してください。
予約番号101~140番の方は、15時30分~16時 に来院してください。
予約番号141~170番の方は、16時~16時30分 に来院してください。
予約番号171~200番の方は、16時30分~17時 に来院してください。
 
2022年の接種料金は、昨年と同様1回3500円(税込み)です。2回接種の方で、当院で2回目の接種を行う場合は、2回目の接種料金が3000円に減額になります。65歳以上の市川市在住の方は、高齢者インフルエンザ予防接種の医療費助成が受けられます(1回1500円に減額)ので、高齢者インフルエンザ予防接種専用の問診票を持参して来院してください。
 
インフルエンザ予防接種についてご不明な点がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。

2022-08-22 11:24:42

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2022年8月号(第79号)【 「新型コロナ感染」の再燃と、「夏かぜ」と「RSウイルス感染」の流行 】

【 「新型コロナ感染」の再燃と、「夏かぜ」と「RSウイルス感染」の流行 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第79号を発行いたしました。
本号では、「新型コロナ感染」の再燃、「夏風邪」「RSウイルス感染症」についてお話いたします。

2022年6月の下旬より、新型コロナウイルスの感染者数が再び増加に転じています。2021年11月に、新型コロナウイルスを形成するスパイク蛋白質に少なくとも30ヶ所の変異を有する「オミクロン株」が南アフリカで初めて確認されました。その後、日本でも「オミクロン株」の流行が続いてます。オミクロン株は、現時点で少なくとも6つの系統「BA.1株」「BA.1.1株」「BA.2株」「BA.3株」「BA.4株」「BA.5株」に分類されます。日本においては、オミクロン株の最初の流行は2022年1月からの「BA.1株」が主流でしたが、2月ごろから「BA.2株:ステルスオミクロン株」の感染例が増加しました。6月に入ってからは「オミクロン/BA.4株」「オミクロン/BA.5株」による感染者数が増加しているようです。これから新型コロナウイルス感染者数の増加傾向は続くと予想されますので注意が必要です。

今年の夏は新型コロナウイルス感染症に加え、「夏かぜ」、「RSウイルス感染症」も同時に流行っているので注意が必要となります。
夏かぜを起こすウイルスで代表的なものに、「アデノウイルス」「エンテロウイルス」があります。どちらのウイルスも、気道分泌物からの「飛沫感染」、便からの「接触感染」を起こします。感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は3~7日間です。乳幼児の感染が多いのですが大人も感染します。感染するとインフルエンザの様な高熱が出る場合から、軽いのどや鼻の風邪で済む場合、胃腸炎(下痢・嘔吐)を起こす場合、何も症状が出ない(不顕性感染)場合まで症状の程度は様々です。症状が治った後も、のどからは7~14日、便からは30日間はウイルスを排出し続けることがあります。トイレやおむつ替え後によく手を洗うことで感染を予防できます。症状をこじらせると肺炎や無菌性髄膜炎を起こすこともあり注意が必要です。アデノウイルスやエンテロウイルスに対する特効薬はなく、対症療法が中心となります。
アデノウイルス感染症の代表的な疾患に、「咽頭結膜熱(プール熱)」「流行性角結膜炎」があります。
エンテロウイルス感染症の代表的な疾患に、「手足口病」「ヘルパンギーナ」があります。

「RSウイルス」は、乳幼児の気管支炎(発熱、咳、ぜいぜい)を起こす代表的なウイルスです。
1歳以下の乳幼児に生じることが多く、乳児の半数以上が1歳までに、ほぼ全員が2歳までに一度は感染するといわれています。終生免疫は獲得されないため、その後も再感染は起こりますが、一般的には年長児以降では重症化はしないといわれています。今までは、9月~翌年の1月頃(秋から冬にかけて)に流行していましたが、最近は流行時期が早まり夏に流行を起こすことが多くなっています。
感染経路は、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるRSウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」が主ですが、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。感染後4~5日の潜伏期ののち、鼻汁、咳、発熱などの上気道症状が現れます。3割程度の患児はこのあと炎症が気管(下気道)まで波及して、気管支炎を発症し、咳の増強、ぜいぜいする(喘鳴:ぜんめい)、頻呼吸などが現れてきます。1~3%の患児(特に1歳以下)が重症化し、入院治療を受けます。心肺に基礎疾患がある小児は重症化しやすいとされます。通常は数日~1週間で軽快します。RSウイルスに対する治療も対症療法が中心となります。
新型コロナウイルス、夏かぜ、RSウイルス感染症などの予防のため、マスク、こまめな手洗いをこころがけましょう。特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方は、新型コロナワクチンの追加接種も受けましょう。

2022-07-08 09:44:47

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2022年7月号(第78号)【 「子宮頸がんワクチン」が定期接種に加わりました 】

【 「子宮頸がんワクチン」 が定期接種に加わりました 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第78号を発行いたしました。
本号では、「子宮頸がんワクチン」のお話を掲載いたします。

子宮頸がんワクチンは、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐための予防接種に用いるワクチンのことです。
子宮がんは大きくわけて、子宮の入り口である子宮頚部に生じる「子宮頚がん」と、子宮の奥に生じる「子宮体がん」の2種類に分類されます。子宮頸がんは主に、性交渉によるヒトパピローマウイルスの感染により生じます。子宮体がんの原因は女性ホルモンの分泌に関係しているといわれていますが、詳しい原因は現時点ではよくわかっていません。ヒトパピローマウイルスに感染しても約90%の人は子宮の細胞に異常をきたしませんが、ごく一部の人は前がん段階(子宮頚部異形成)を経て、数年から数十年かけて子宮頸がんになります。

日本では、年間約10,000人の女性が子宮頸がんに罹患し、約2,900人が子宮頸がんによって死亡しています。日本における子宮頸がんの罹患率および死亡率は年々増加傾向にあります。20~30歳代の世代における女性特有のがんについてみてみると、乳がんや卵巣がん、子宮体がんと比較して、子宮頸がんの罹患率は増加傾向にあり、子宮頸がんは別名マザーキラーともいわれています。また、死亡率においても、他のがん種ではほぼ横ばいの推移となっている一方、子宮頸がんの死亡率は増加傾向にあります。

子宮頸がんワクチンの目的は、ヒトパピローマウイルスに対する免疫を作ることです。ヒトパピローマウイルスには200種類以上もの型が存在し、そのうち少なくとも15種類(ハイリスク型)が子宮頚がんの発生に関わっています。子宮頸がん全体の50~70%はヒトパピローマウイルス16型と18型が原因といわれています。現在、日本で認可されているHPVワクチンには、2価ワクチン、4価ワクチン、9価ワクチンの3種類があります。2価ワクチンは16型と18型に対するワクチンで、ワクチン接種後に抗体価が20年以上持続します。4価ワクチンは16型と18型に加えて、性感染症の尖圭コンジローマの原因となる6型と11型の計4つの型に対するワクチンになりますが、抗体価は約5年しか持続しないといわれています。9価ワクチンは6・11・16・18型に加えて、ハイリスク型の31・33・45・52・58型の感染を予防することができますが、公費接種の対象となっていないので自費接種のみとなります。

子宮頸がんワクチンは、2013年4月に定期接種となりました。しかし子宮頸がんワクチン接種後に、ワクチン接種との因果関係が否定できない持続的な全身の痛み、歩行障害、けいれん、自律神経障害などの症状を認める患者様が散見されました。そのため、同年6月に定期接種の積極的推奨を控える通知が厚生労働省より通知されました。その後接種による副反応として疑われた歩行障害やけいれん、痛みや自律神経障害などの症状については、国内外で数多くの研究が行われ、HPVワクチンとの因果関係は示されませんでした。そのため2021年11月26日付け厚生労働省健康局長通知により、定期接種の勧奨が再開されています。

子宮頸がんワクチンの対象者は小学校6年生~高校1年生相当の女子で、予防接種法に基づき無料接種を受けることができます。対象年齢を過ぎた女性でも、任意(自費)で接種を受けることが可能です。予防効果の観点から26歳までは接種が推奨されています。接種は初回、1~2か月後、6か月後の3回の接種を行います。子宮頸がんワクチンの接種後に起こりうる症状として、接種した部位の痛みや腫れなどの局所反応がありますが、多くは数日以内に改善します。また、アナフィラキシーは約96万回に1回とまれですが、念のため接種後30分はクリニック内で様子をみます。接種の痛みや不安で一時的に気分が悪くなったり、血管迷走神経反射(失神など)を起こしたりすることもあります。以前に注射や採血で血管迷走神経反射を起こしたことがある人は、事前にお伝えください。

当院では、公費接種としては(抗体価が20年以上持続するため)2価ワクチン、自費接種の場合は(最も子宮頸がんの予防効果が高い)9価ワクチンを推奨しています。子宮頸がんワクチンについてわからないことがあれば、お気軽に当院にご相談ください。

2022-06-10 09:13:02

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2022年6月号(第77号)【 梅雨の時季の咳「咳ぜんそく」 】

【 梅雨の時季の咳 「咳ぜんそく」 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第77号を発行いたしました。
本号では、梅雨の時季の咳「咳ぜんそく」のお話を掲載いたします。

今年も梅雨の季節がやってきました。今年の日本気象協会の「梅雨入り予想」では、九州~関東甲信は、5月末から続々と梅雨入りし、関東甲信は6月4日頃の予想となっています。平年よりも早い梅雨入りとなりそうです。毎年梅雨の季節に咳が長引く方、風邪薬を内服しても咳だけが長びいておさまらない方はいらっしゃいませんか。新型コロナウイルスの流行は沈静化してきたとはいえ、外出先の咳はとても気を使いますね。

梅雨の時期、秋の台風の時期など、季節の変わり目の咳でお困りの方は、「咳ぜんそく」かもしれません。
「気管支ぜんそく」とは、様々な原因で気管(空気の通り道)に、慢性の長びく(好酸球浸潤を伴う)炎症が起こる病気です。
つまり、「気管支喘息」=「気管支炎が長く続き、なかなか治らない病態。」と大まかに言い換えることが出来ます。
主な症状は、息苦しさのどや胸の違和感・いがいが感鼻水鼻づまりなどになります。
「気管支ぜんそく」の中で、息苦しさを伴わず、咳を主な症状とするものを、「咳ぜんそく」といいます。
 
「気管支ぜんそく」「咳ぜんそく」を引き起こす原因は、以下のように大きく5つに分けられます。
① 気候の変化(気温、湿度、気圧の変化などが、気管を刺激するため。)
② アレルギー・刺激物質の吸入(ほこり、花粉、カビ、喫煙、香水などが、気管を刺激するため。)
③ 疲労、精神的ストレス(心を支配する自律神経が気管に通じているため。)
④ 風邪(風邪のウイルスや菌が気管に炎症を起こし、気管の粘膜が刺激を受けやすくなるため。)
⑤ 妊娠・出産(妊娠による体のホルモン環境の変化や、育児などによる生活環境の急激な変化が要因。) 

6月の梅雨の時期は、以下のように咳ぜんそくを引き起こしやすい要因がそろっています。
① 気温・気圧・湿度の変化が大きい。
② アレルギー物質である「ダニ」「カビ」が発生しやすい(湿度が高いため)。
③ イネ科の花粉「ネズミホソムギ」「カモガヤ」「オオアワガエリ」などが、江戸川の河川敷などから多く飛散する。
④ 新年度で職場や住環境が変わることによるストレス(五月病)
⑤ 夏かぜ「アデノウイルス」「エンテロウイルス」などの流行。
 
ぜんそくによる咳の場合は、特に以下の条件でひどくなることが多いといわれています。
① 夜布団に入るときや、寝ているとき、朝起きたとき。
② お風呂あがり、電車に乗るときなど、急激に気温や湿度や気圧が変化するとき。
③ しゃべるとき、歌うとき、ラーメンを食べるとき、強いにおいをかいだときなど、気管が刺激をうけるとき。


咳ぜんそくの治療は、気管支ぜんそくの治療と同じで、吸入ステロイド薬と吸入気管支拡張薬が中心となります。ステロイド薬は副作用が心配というイメージがあるかもしれませんが、吸入や点鼻のステロイド薬は、内服のステロイド薬と異なり、お子様や妊婦さんが使用しても安全ですので安心してください。
長引く咳、止まらない咳でお困りの方は、ぜひ当院にご相談下さい。

2022-05-23 08:30:00

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2022年5月号(第76号)【 「イネ科の花粉症」の季節になりました 】

【 「イネ科の花粉症」の季節になりました 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。
きし内科クリニック通信 第76号では、昨年度に続いて今年もイネ科の花粉症のお話を掲載いたします。

すっかり春~初夏の陽気になり、江戸川の河川敷を散歩するととても心地よい季節になりました。
今年は過去2年間と比較してスギ・ヒノキの飛散量が多かったので、(私も含め)スギ・ヒノキ花粉症の方はとても症状がつらかったのではないかと思います。スギ・ヒノキ花粉症は、一般的にはゴールデンウィークごろで終わりますのでもう少しの辛抱です。一方、ゴールデンウィークを過ぎても花粉症の症状が続いている場合は、イネ科の花粉症の可能性があります。イネ科の花粉の飛散は例年4月上旬ごろからから始まり、5月以降にピークを迎えるためです。

江戸川の河川敷に多くのイネ科の植物が植生しています。現在の市川市周辺の江戸川堤防では、イネ科の「ネズミホソムギ」を中心とする寒地型の外来牧草類が広く分布しています。

「ネズミホソムギ」(鼠細麦:イネ科ネズミムギ属)は、ネズミムギとホソムギの中間型の帰化植物で、別名を「イタリアンライグラス」といいます。緑化や飼料用に栽培される一年草または越年草で、丈は40-70cmになります。
「ネズミホソムギ」の花粉の飛散時期は5月中旬~8月上旬(ピークは5月中旬~6月下旬)になります。

その他の花粉症を引き起こすイネ科の植物に、「カモガヤ」「オオアワガエリ」があります。カモガヤの別名を「オーチャードグラス」、オオアワガエリの別名を「チモシー」といいます。ともに飼料用(主に採草用)として最も広く利用され、沖縄を除く全国で栽培されています。花粉の飛散時期は5月~8月になります。空き地・道端・畑の周辺などに、ほぼ日本全域に生息しています。

イネ科の花粉はスギ花粉のように広範囲に飛散しません。スギ花粉は10km以上飛散する一方、イネ科の花粉は多くて200m程度しか飛散しません。江戸川の河川敷を散歩すると花粉症の症状が悪くなる人は、イネ科の「ネズミホソムギ」の花粉症の可能性が高いと考えます。

ところで、イネ科の花粉症に罹患すると、口腔アレルギー症候群(花粉-食物アレルギー症候群)を引き起こすことが知られています。口腔アレルギー症候群とは、果物や野菜を食べた際、約15分以内に唇や口の中にイガイガ感・かゆみ・腫れなどのアレルギー症状があらわれる病気です。特定の花粉に含まれる抗原物質と特定の果物・野菜に含まれる抗原物質で似ているものがあります。そのため特定の花粉に対してアレルギーを起こすと、特定の果物・野菜に対してもアレルギーを引き起こしてしまうことがあり、イネ科の花粉症に罹患すると特定の食物の口腔アレルギーを生じる原因になります。イネ科の花粉に含まれる抗原物質と似ている抗原をもつ食物は、ウリ科(メロン、スイカ)、ナス科(トマト、じゃがいも)、マタタビ科(キウイ)、ミカン科(オレンジ)、マメ科(ピーナッツ)が知られています。これらの果物や野菜を食べた後に口の中がイガイガする人は、イネ科の花粉症の可能性があります。

ゴールデンウィークを明けても花粉症の症状が続く方、血液採取によるアレルギー検査を希望の方、ダニやスギ花粉症の舌下免疫療法をご希望の方は、当院にお気軽にご相談ください。

2022-04-14 14:55:00

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