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【 熱中症予防のための水分補給 】
きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第19号を発行いたしました。 本号では「熱中症予防のための水分補給」のお話を掲載いたします。
人間の体の約60%は水分で出来ています。残りの40%は、蛋白質、脂肪、電解質(塩分・ナトリウムなど)で出来ています。 熱中症とは、汗をかくことによって、体に必要な水分と電解質(塩分・ナトリウムなど)が失われることによっておこります。屋内・屋外を問わず高温や多湿等が原因となります。 熱中症は、スポーツや肉体労働などの活動中に生じる「労作性熱中症」と、日常生活で生じ、特に高齢者に多い「非労作性熱中症」の2つに大別されます。 気温が25℃になると熱中症の患者が発生し、31℃を超えると急増するといわれています。
熱中症の症状は、気分不快、顔面蒼白、血圧低下、手足のしびれ、筋肉痛などから始まり、ひどくなると、頭痛、吐き気、脱力感、大量発汗、頻脈、めまい、下痢を起こします。脳に必要な水分や電解質が送られなくなると、高熱や意識障害を生じ、生命の危険を伴うこともあるため注意が必要です。
1日のうちに体内から失う水分量は、一般成人で約2500mLと言われています。 内訳は、尿で約1,500mL、不感蒸泄(発汗以外の皮膚および呼気からの水分喪失)が約900mlとなります。夏場はそれ以外に汗で水分を失うため、水分補給が重要になります。
夏の炎天下では、10分歩くと約100mLの汗をかくそうです。夏の室内で活動すると、一日の汗の量は約3000mLとなり、高温環境の工場で8時間働くと、汗の量は約12Lにも達するそうです。
スポーツをしている人や、汗をかく事の多い仕事をしている人にとっては、水分補給はもちろん、電解質(塩分)補給も重要です。 汗の成分は、99%が水分で、0.05~0.5%が塩分となっています。500mLの汗をかくと約1.5g、1,000mlの汗をかくと約3gの塩分が体外に出ていると考えられます。
夏場はこまめに水分補給を、激しい汗をかくことが予想される場合(90分以上の運動など)はスポーツドリンクや経口補水液などで水分と塩分補給を心がけましょう。
2017-07-23 16:17:00
きし内科クリニック通信
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