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2022年12月号(第83号)【 「新型コロナ」第8波と、「インフルエンザ」の同時流行はあるのか 】

2022年12月号(第83号)【 「新型コロナ」第8波と、「インフルエンザ」の同時流行はあるのか 】

【 「新型コロナ」第8波と、「インフルエンザ」の同時流行はあるのか 】

きし内科クリニック院長の岸 雅人です。きし内科クリニック通信 第83号を発行いたしました。
本号では、「新型コロナ感染症」第8波と、「インフルエンザ感染症」についてお話いたします。

 


このブログを記載している2022年12月7日時点においで、2022年の千葉県における新型コロナウイルスの新規感染者数と死亡者数のグラフ(図上)をお示しします。このグラフでみられる3つの波が、左から順に第6波、第7波、第8波を示しています。2021年11月に、新型コロナウイルスを形成するスパイク蛋白質に少なくとも30ヶ所の変異を有する「オミクロン株」が南アフリカで初めて確認されました。その後は全世界的に「オミクロン株」の流行がほとんどを占めるようになりました。日本においてオミクロン株の最初の流行の第6波では、2022年1月からの「BA.1株」が主流でしたが、2月ごろから「BA.2株:ステルスオミクロン株」の感染例が増加しました。第7波では「オミクロン/BA.4株」「オミクロン/BA.5株」による感染者数が増加してしました。第8波が流行している現時点において日本で流行している主なオミクロン株は、「BF.5株」「BA.5.2株」「BA.5.2.1株」に変化しており、「BF.7株」も増加傾向にあります(図下)。ここから言えることは、新型コロナウイルスは非常に変異しやすいということです。インフルエンザのように常に変異を繰り返しながら流行を繰り返していくことが予想されます。
ところで感染予防の徹底のためか、ここ2年間は冬期にインフルエンザの流行が全く起こりませんでした。これは1999年に現在の方法でインフルエンザ感染者数の統計を取り始めてから初めてのことだそうです。そのため日本人のインフルエンザ抗体の保有量も全体的に少なくなっていると考えられます。最後のインフルエンザの流行が2020年2月なので、それ以降に出生した0~2歳児は全くインフルエンザに対する抗体を持っていないことになります。現在新型コロナウイルスの弱毒化のため通常の生活に戻りつつあり、感染予防の徹底のためになりを潜めていた小児感染症が再び流行しはじめています。昨夏はRSウイルス感染症、今夏は手足口病が大流行しました。インフルエンザは例年冬に流行しますが、今年は一足早く冬を迎えた南半球にあるオーストラリアで、3年ぶりにインフルエンザの大流行が起こりました。そのため、今年の冬は日本でも3年ぶりにインフルエンザの大流行が起こる可能性は高まったと考えます。例年インフルエンザは3学期が始まってから学校から感染者が広がることが多いです。ひとたび流行をおこせば、インフルエンザに対する抗体を持っていない小児は重症化するリスクも高く医療崩壊を起こしてしまう可能性も否定できません。インフルエンザ予防接種をうけてインフルエンザの重症化をおさえることが大切であると考えます。
新型コロナは弱毒化の傾向にありますが、抗体保有量が少ないインフルエンザは全ての人が重症化を起こす可能性があると考えます。インフルエンザワクチンの接種、マスク、こまめな手洗い、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方は、新型コロナワクチンの追加接種を行い、今年の冬の新型コロナ、インフルエンザ同時流行に備えましょう。

2022-12-12 14:04:00

きし内科クリニック通信